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認知症治療薬、厚労省は現時点での承認見送り 追加データで再審議も

2021年12月22日(水)19時02分

 12月22日、厚生労働省の専門部会は、エーザイと米製薬大手バイオジェンが共同で開発したアルツハイマー病新薬「アデュヘルム」について、現時点で得られたデータでは有効性を明確に判断することは困難とした。写真はボストンにあるバイオジェンの施設前で昨年3月撮影(2021年 ロイター/Brian Snyder)

[東京 22日 ロイター] - 厚生労働省の専門部会は22日、エーザイと米製薬大手バイオジェンが共同で開発したアルツハイマー病新薬「アデュカヌマブ」(販売名:アデュヘルム)について、現時点で得られたデータでは有効性を明確に判断することは困難とした。今後、追加データの提出を受け、あらためて専門部会で審議することになる。

厚労省では「今後実施される適切なデザインの臨床試験の結果等に基づき、有効性や安全性について再検討し、その結果に応じて再度審議する必要がある」とした。追加のデータが提出されれば、新しいデータに基づく審査をPMDA(医薬品医療機器総合機構)で行い、あらためて専門部会で審議する予定。

厚労省関係者によると「薬剤のポテンシャルは否定しない。どのような患者にどのように使えばいいか、再度議論する」という。

米国では米食品医薬品局(FDA)が6月、承認後の臨床試験を実施することを条件にアデュヘルムの製造販売を承認した。一方で、欧州連合(EU)の欧州医薬品庁(EMA)は12月17日、販売承認しないと勧告。欧米の判断が分かれる中、日本の判断が注目されていた。

ロイター
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