ニュース速報

ビジネス

ルフトハンザ、公的支援に筆頭株主が反対 「不承認なら法的整理」

2020年06月17日(水)19時50分

 独航空大手ルフトハンザは、90億ユーロ(101億ドル)の公的支援が今月予定する臨時株主総会で承認されなければ、破産申請による資産保全を迫られる可能性があると表明した。写真は同社の航空機。フランクフルトの空港で3月撮影(2020年 ロイター/Ralph Orlowski)

[ベルリン 17日 ロイター] - 独航空大手ルフトハンザは、90億ユーロ(101億ドル)の公的支援が今月予定する臨時株主総会で承認されなければ、破産申請による資産保全を迫られる可能性があると表明した。

単独筆頭株主のハインツヘルマン・ティーレ氏は、公的支援策を激しく批判、持ち株比率を15%超に引き上げ、代替案の模索を希望すると述べていた。

ルフトハンザは、公的支援について株主投票にかける臨時株主総会を6月25日に開催する。出席する株主は20日までに登録する必要がある。出席率が50%を上回れば、単純多数決で決まるが、50%を下回ると議案の承認には3分の2の賛成が必要となる。

取締役会は、臨時株主総会の出席率が50%を下回ると予想。

「単独筆頭株主のハインツヘルマン・ティーレ氏の直近の表明を踏まえ、取締役会は、公的支援策の承認に必要な3分の2の賛同を得られない可能性があると考えている。他の解決策がただちに見つからない場合、臨時株主総会の数日後に破産法にのっとり債権者からの資産保全の申請をしなければならなくなる可能性がある」と述べた。

ティーレ氏は、独紙フランクフルター・アルゲマイネとのインタビューで、政府がルフトハンザ株式20%を取得し、監査役会メンバー2人を送り込む支援案に不満を表明。株主投票で反対票を投じるか、態度を明らかにしなかったが、ドイツ復興金融公庫(KfW)を通じた間接的な公的関与が代替案になると指摘した。

ロイター
Copyright (C) 2020 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

印財閥アダニ、会長ら起訴で新たな危機 モディ政権に

ワールド

ロシアがICBM発射、ウクライナ空軍が発表 被害状

ビジネス

アングル:中国本土株の投機買い過熱化、外国投資家も

ビジネス

スターバックス、中国事業の戦略的提携を模索
MAGAZINE
特集:超解説 トランプ2.0
特集:超解説 トランプ2.0
2024年11月26日号(11/19発売)

電光石火の閣僚人事で世界に先制パンチ。第2次トランプ政権で次に起きること

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「会見拒否」で自滅する松本人志を吉本興業が「切り捨てる」しかない理由
  • 2
    Netflix「打ち切り病」の闇...効率が命、ファンの熱が抜け落ちたサービスの行く末は?
  • 3
    「ワークライフバランス不要論」で炎上...若手起業家、9時〜23時勤務を当然と語り批判殺到
  • 4
    習近平を側近がカメラから守った瞬間──英スターマー…
  • 5
    北朝鮮兵が「下品なビデオ」を見ている...ロシア軍参…
  • 6
    元幼稚園教諭の女性兵士がロシアの巡航ミサイル「Kh-…
  • 7
    若者を追い込む少子化社会、日本・韓国で強まる閉塞感
  • 8
    朝食で老化が早まる可能性...研究者が「超加工食品」…
  • 9
    クリミアでロシア黒海艦隊の司令官が「爆殺」、運転…
  • 10
    日本人はホームレスをどう見ているのか? ルポに対す…
  • 1
    朝食で老化が早まる可能性...研究者が「超加工食品」に警鐘【最新研究】
  • 2
    北朝鮮兵が「下品なビデオ」を見ている...ロシア軍参加で「ネットの自由」を得た兵士が見ていた動画とは?
  • 3
    朝鮮戦争に従軍のアメリカ人が写した「75年前の韓国」...写真を発見した孫が「衝撃を受けた」理由とは?
  • 4
    自分は「純粋な韓国人」と信じていた女性が、DNA検査…
  • 5
    「会見拒否」で自滅する松本人志を吉本興業が「切り…
  • 6
    ロシア陣地で大胆攻撃、集中砲火にも屈せず...M2ブラ…
  • 7
    アインシュタイン理論にズレ? 宇宙膨張が示す新たな…
  • 8
    建物に突き刺さり大爆発...「ロシア軍の自爆型ドロー…
  • 9
    沖縄ではマーガリンを「バター」と呼び、味噌汁はも…
  • 10
    クルスク州の戦場はロシア兵の「肉挽き機」に...ロシ…
  • 1
    朝食で老化が早まる可能性...研究者が「超加工食品」に警鐘【最新研究】
  • 2
    北朝鮮兵が「下品なビデオ」を見ている...ロシア軍参加で「ネットの自由」を得た兵士が見ていた動画とは?
  • 3
    外来種の巨大ビルマニシキヘビが、シカを捕食...大きな身体を「丸呑み」する衝撃シーンの撮影に成功
  • 4
    朝鮮戦争に従軍のアメリカ人が写した「75年前の韓国…
  • 5
    自分は「純粋な韓国人」と信じていた女性が、DNA検査…
  • 6
    秋の夜長に...「紫金山・アトラス彗星」が8万年ぶり…
  • 7
    北朝鮮兵が味方のロシア兵に発砲して2人死亡!? ウク…
  • 8
    「会見拒否」で自滅する松本人志を吉本興業が「切り…
  • 9
    足跡が見つかることさえ珍しい...「超希少」だが「大…
  • 10
    モスクワで高層ビルより高い「糞水(ふんすい)」噴…
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中