ニュース速報
ビジネス
英就業者数、8─10月は予想外の増加 失業率は約45年ぶり低水準
![](https://f.img-newsweekjapan.jp/headlines/images/biz/2019/12/17/2019-12-17T101215Z_1_LYNXMPEFBG0PL_RTROPTP_3_BRITAIN.jpg)
12月17日、英国立統計局(ONS)によると、8─10月の英就業者数は2万4000人増の3280万人と、予想に反して増加した。英レスターの求人広告の看板。2011年9月撮影(2019年 ロイター/Darren Staples)
[ロンドン 17日 ロイター] - 英国立統計局(ONS)によると、8─10月の英就業者数は2万4000人増の3280万人と、予想に反して増加した。
ロイターがまとめた市場予想の中央値は1万人減だった。労働市場の底堅さが浮き彫りとなった。
就業率は過去最高の76.2%。失業者数は1万3000人減の128万1000人。失業率は3.8%で、1975年1月までの3カ月間以降で最低となった。
英国では欧州連合(EU)離脱決定後も、労働市場は堅調に推移してきた。経営者が長期の投資よりも、解雇が容易な人員の採用を優先したことが背景とみられる。
8─10月の賃金(ボーナスを含む)は前年比3.2%増。7─9月の3.7%から急激に鈍化し、約1年ぶりの低い伸びとなった。
ただ昨年10月のボーナスが多かったことが伸び鈍化の主因で、ボーナスを除くベースでは3.5%増と、市場予想の3.4%増を上回った。7─9月は3.6%増だった。
ONSのデビッド・フリーマン統計官は「賃金は実質ベースで増加が続いているが、過去数カ月で伸びは鈍化している」と述べた。
求人数は79万4000人と、2017年8月までの3カ月以降で最低。経営者が雇用に慎重になっている可能性もある。
キャピタル・エコノミクスのアンドリュー・ウィシャート氏は「10月の予想を上回る雇用の増加は労働市場が悪化しておらず、好転し始めている可能性を示唆する」と述べた。
*情報を追加しました。