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三菱自、4―6月期営業利益は36%増 世界販売2割増と好調
7月24日、三菱自動車が発表した2018年4―6月期連結決算によると、営業利益は前年同期比36%増の281億円だった。写真は同社のロゴマーク。2017年10月撮影(2018年 ロイター/Toru Hanai/File Photo)
[東京 24日 ロイター] - 三菱自動車<7211.T>が24日発表した2018年4―6月期連結決算によると、営業利益は前年同期比36%増の281億円だった。コスト低減効果のほか、主力市場の東南アジア諸国連合(ASEAN)地域をはじめ北米、中国などで販売が伸びた。
業績は計画通りに推移しており、19年3月期通期業績予想は据え置いた。
4―6月期の世界販売台数は同21%増の29万2000台だった。主力市場のASEAN地域では、インドネシアのクロスオーバーMPV「エクスパンダー」やタイのピックアップトラックが好調だった。
中国では現地で生産している「アウトランダー」が好調で、同5割増の3万6000台となった。北米でも「アウトランダーPHEV」や「エクリプス クロス」を中心に販売が伸び、同25%増の4万5000台だった
同社は東南アジアなど新興国を含むアジア地域の営業利益が全体の約半分を占める。米国の利上げや貿易摩擦の激化による新興国の通貨・経済への影響が懸念されるが、池谷光司副社長は会見で「タイでの一極生産から、インドネシア、フィリピンでも生産を始めたことが非常に大きな意味がある」とし、今後、この3カ国での「現地生産比率を高めることが為替対策になる」と述べた。
同社は日本やタイなどから米国販売分を輸出しているが、米国で関税引き上げが発動された場合でも同国の販売台数比率は10%程度と小さいため、池谷副社長は「甚大な影響はない」とみている。ただし、短期的には「在庫を積み増したり、他地域向けの増産などで影響を緩和したりするなどの対応が考えられる」と説明。長期的な観点では「日産・ルノーとの連携の中で対応を考えたい」と語った。
西日本豪雨の影響に関しては「稼働停止分は代替生産、(調達が滞っている)部品については中国、インドネシアなどから回すなど、調達先を確保しながら、第2四半期(7―9月期)以降、影響が極力出ないようにしていきたい」と述べた。
豪雨により、岡崎製作所(愛知県岡崎市)で部品供給が遅れ、「エクリプス クロス」の生産が一時停止したという。
*内容を追加します。