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ドル106円後半で様子見、シリア情勢警戒
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4月12日、午後3時のドル/円は、前日ニューヨーク市場午後5時時点に比べ、ややドル高/円安の106円後半だった。米国によるシリア空爆のリスクが意識される中、様子見ムードが市場を支配した。写真は昨年6月撮影(2018年 ロイター/Dado Ruvic)
[東京 12日 ロイター] - 午後3時のドル/円は、前日ニューヨーク市場午後5時時点に比べ、ややドル高/円安の106円後半だった。米国によるシリア空爆のリスクが意識される中、様子見ムードが市場を支配した。
午前のドルは、日経平均がプラス転換したタイミングで106.93円まで上昇したが、その後、株価が小幅なマイナスで前引けとなり、ドル買いのモメンタムも後退した。
中国商務省の報道官は定例会見で、習近平国家主席の今週の演説が通商問題における米国への譲歩だとするのは語弊があると発言。主席は中国の改革開放戦略の要点を述べたにすぎず、米国との貿易摩擦とは無関係だと述べた。
また、中国は米国との貿易問題がエスカレートした場合の準備が十分できており、ちゅうちょなく反撃すると警告した。[nL3N1RP1T4]為替市場の反応は限定的だったが、「米中貿易摩擦が緩和する方向でみていた参加者にとっては残念なニュース」(外国銀)となった。
午後のドルは、目立ったニュースがない中、午前の高値を上抜け、106.97円まで上昇した。
シリア情勢の緊迫化が警戒されるものの、前日、米国の消費者物価指数(CPI)と米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨の公表後にドル買いとなる場面があり、「ドル/円の地合いはまだ上方向」(国内金融機関)との声も出ていた。
日銀は4月の地域経済報告(さくらリポート)を公表し、全9地域のうち四国と九州・沖縄の2地域で景気判断を引き上げた。同報告について日銀幹部は「米国の関税引き上げに伴う通商面への悪影響を懸念する声が多かった」、「為替など金融市場の動きが気掛かりとみる企業も少なからずあった」などと指摘している。
トランプ米政権は昨年4月、アサド政権軍の支配下にある空軍基地に対して巡航ミサイルによる攻撃を行った。この際、リスク回避ムードが強まって円高に振れた経緯があり、仮に今回軍事行動が展開された場合、ドル/円は下落するとみられる。
ドル/円
午後3時現在 106.92/94 1.2355/59 132.12/16
午前9時現在 106.81/83 1.2369/73 132.15/19
NY午後5時 106.78/81 1.2365/69 132.06/10
(為替マーケットチーム)