ニュース速報

ビジネス

三菱UFJ、支店の減損処理500億円弱を計上へ リテール不振で=関係筋

2018年04月10日(火)18時19分

 4月10日、三菱UFJフィナンシャル・グループは2018年3月期決算で、傘下の三菱UFJ銀行の支店のうち赤字支店を中心に減損処理を実施し、約500億円弱の損失を計上する見通しだ。都内で3日撮影(2018年 ロイター/Toru Hanai)

[東京 10日 ロイター] - 三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306.T>は2018年3月期決算で、傘下の三菱UFJ銀行の支店のうち赤字店舗を中心に減損処理を実施し、500億円弱の損失を計上する見通しだ。リテール事業の不振と、19年3月期以降に取り組む支店の統廃合に伴う処理となる。複数の関係筋が明らかにした。

三菱UFJのリテール事業は、長引く低金利の中で、人件費や物件費が重しとなり、収益性が大幅に下がっている。このため、収益を生んでいない支店を中心に減損処理に踏み切る。

また、19年3月期から国内の約500店舗のうち、70―100店舗を機械化店舗に転換すると発表しており、関係者によると、赤字店舗を中心に統廃合も進める。支店の閉鎖や近隣支店に統合した際に生じる損失を前倒しで処理し、来期以降の損失計上を減らす。

18年3月期の収益は当初計画を上回っているが、支店の減損処理のほか、市場部門での外債運用の損失などを計上し、当期利益は予想の9500億円を若干上回る見通しだ。

大手銀行グループは、低金利の長期化で国内のリテール事業はどこも厳しい環境に追い込まれている。一方で、フィンテック(金融とITの融合)による大幅なコスト削減効果が期待されており、支店の統廃合や、人員の大幅削減を打ち出している。

みずほフィナンシャルグループ<8411.T>は25年3月期までに国内の500拠点のうち100拠点を削減、従業員も27年3月期までに8万人のうち1.9万人を減らす計画だ。

*内容を追加しました。

(布施太郎 編集:田巻一彦)

ロイター
Copyright (C) 2018 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

国内企業物価指数、2月は前年比+4.0% 前月比横

ビジネス

米BofA、投資銀行部門でジュニアバンカー150人

ワールド

イスラエルがレバノンとの国境協議に同意 米仏が関与

ビジネス

三菱電、30年度の防衛売上高6000億円以上・営業
MAGAZINE
特集:日本人が知らない 世界の考古学ニュース33
特集:日本人が知らない 世界の考古学ニュース33
2025年3月18日号(3/11発売)

3Dマッピング、レーダー探査......新しい技術が人類の深部を見せてくれる時代が来た

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    テスラ販売急減の衝撃...国別に見た「最も苦戦している市場」とは
  • 2
    【クイズ】アメリカを貿易赤字にしている国...1位は中国、2位はメキシコ、意外な3位は?
  • 3
    白米のほうが玄米よりも健康的だった...「毒素」と「腸の不調」の原因とは?
  • 4
    うなり声をあげ、牙をむいて威嚇する犬...その「相手…
  • 5
    スイスで「駅弁」が完売! 欧州で日常になった日本食、…
  • 6
    テスラ失墜...再販価値暴落、下取り拒否...もはやス…
  • 7
    テスラ離れが急加速...世界中のオーナーが「見限る」…
  • 8
    企業も働き手も幸せに...「期待以上のマッチング」を…
  • 9
    トランプ=マスク独裁は許さない── 米政界左派の重鎮…
  • 10
    「テスラ時代」の崩壊...欧州でシェア壊滅、アジアで…
  • 1
    テスラ失墜...再販価値暴落、下取り拒否...もはやステータスではなく「負債」?
  • 2
    「テスラ時代」の崩壊...欧州でシェア壊滅、アジアでも販売不振の納得理由
  • 3
    メーガン妃が「菓子袋を詰め替える」衝撃映像が話題に...「まさに庶民のマーサ・スチュアート!」
  • 4
    【クイズ】アメリカを貿易赤字にしている国...1位は…
  • 5
    テスラ販売急減の衝撃...国別に見た「最も苦戦してい…
  • 6
    うなり声をあげ、牙をむいて威嚇する犬...その「相手…
  • 7
    テスラ離れが急加速...世界中のオーナーが「見限る」…
  • 8
    「これがロシア人への復讐だ...」ウクライナ軍がHIMA…
  • 9
    「コメが消えた」の大間違い...「買い占め」ではない…
  • 10
    著名投資家ウォーレン・バフェット、関税は「戦争行…
  • 1
    テスラ離れが急加速...世界中のオーナーが「見限る」ワケ
  • 2
    「テスラ時代」の崩壊...欧州でシェア壊滅、アジアでも販売不振の納得理由
  • 3
    口から入ったマイクロプラスチックの行く先は「脳」だった?...高濃度で含まれる「食べ物」に注意【最新研究】
  • 4
    テスラ失墜...再販価値暴落、下取り拒否...もはやス…
  • 5
    「健康寿命」を延ばすのは「少食」と「皮下脂肪」だ…
  • 6
    がん細胞が正常に戻る「分子スイッチ」が発見される…
  • 7
    戦場に「北朝鮮兵はもういない」とロシア国営テレビ.…
  • 8
    人気も販売台数も凋落...クールなEVテスラ「オワコン…
  • 9
    細胞を若返らせるカギが発見される...日本の研究チー…
  • 10
    メーガン妃が「菓子袋を詰め替える」衝撃映像が話題…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中