ニュース速報

ビジネス

ドル指数3週間ぶり高値、FRB議長の発言受け=NY市場

2018年02月28日(水)07時44分

 2月27日、ニューヨーク外為市場では、主要6通貨に対するドル指数が3週間ぶり高値を更新。パウエル米連邦準備理事会議長(写真)による初の議会証言は、タカ派的な内容と受け止められた(2018年 ロイター/Joshua Roberts)

[ニューヨーク 27日 ロイター] - ニューヨーク外為市場では、主要6通貨に対するドル指数が3週間ぶり高値を更新。パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長による初の議会証言は、タカ派的な内容と受け止められた。

パウエル議長は下院の金融サービス委員会で行った証言で、経済の過熱リスクと成長を軌道上に保つことのバランスをとると確約し、FRBは段階的な利上げを実施する方針を堅持すると表明した。

その後の質疑応答では、FRBが後手に回り経済が過熱すれば、利上げペースを速める必要が出てくるとも言明した。

BNYメロンのシニア・グローバル市場ストラテジスト、マービン・ロー氏は、パウエル議長の証言は「指標が引き続き心強い内容となれば、FRBが一段とタカ派的なスタンスに転換する可能性があるということを示したように感じた」と指摘。「質疑応答前は反応薄だった市場も、パウエル議長が示したタカ派的な発言を重く受け止めたようだ」との見方を示した。

FRBは3月開催の米連邦公開市場委員会(FOMC)で、今年1回目の利上げを実施することが予想されている。同会合では当局者による最新の経済見通しが発表されるほか、パウエル氏は会合後FRB議長として初の会見に臨む。

終盤の取引で、ドル指数<.DXY>は0.6%高の90.356。一時、3週間ぶりの水準となる90.498まで上昇した。

ドル/円は0.44%高の107.36円。

ユーロ/ドルは0.7%安の1.2231ドル。一時、3週間ぶり安値をつけた。

欧州では週末に主要な政治イベントが重なることから、アナリストはユーロが当面振れる展開になる可能性があると予想する。

3月4日にはイタリアで総選挙が実施されるほか、ドイツでは社会民主党(SPD)による大連立合意の承認を巡る結果が判明する。承認されれば、メルケル首相の4期目続投が決定する。

ドル/円 NY終値 107.31/107.35

始値 106.95

高値 107.67

安値 106.95

ユーロ/ドル NY終値 1.2231/1.2234

始値 1.2315

高値 1.2321

安値 1.2222

(表はロイターデータに基づいています)

ロイター
Copyright (C) 2018 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

ゼレンスキー氏「ウクライナに耳を傾けて」、会談決裂

ワールド

インド10─12月GDP、前年比+6.2%に加速 

ビジネス

中国2月製造業PMIは50.1、3カ月ぶり高水準 

ワールド

韓国輸出、2月は1%増に回復も予想下回る トランプ
MAGAZINE
特集:破壊王マスク
特集:破壊王マスク
2025年3月 4日号(2/26発売)

「政府効率化省」トップとして米政府機関に大ナタ。イーロン・マスクは救世主か、破壊神か

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    テスラ離れが急加速...世界中のオーナーが「見限る」ワケ
  • 2
    ニンジンが糖尿病の「予防と治療」に効果ある可能性【最新研究】
  • 3
    イーロン・マスクへの反発から、DOGEで働く匿名の天才技術者たちの身元を暴露する「Doxxing」が始まった
  • 4
    ボブ・ディランは不潔で嫌な奴、シャラメの演技は笑…
  • 5
    米ロ連携の「ゼレンスキーおろし」をウクライナ議会…
  • 6
    米ウクライナ首脳会談「決裂」...米国内の反応 「ト…
  • 7
    イーロン・マスクのDOGEからグーグルやアマゾン出身…
  • 8
    「絶対に太る!」7つの食事習慣、 なぜダイエットに…
  • 9
    細胞を若返らせるカギが発見される...日本の研究チー…
  • 10
    東京の男子高校生と地方の女子の間のとてつもない教…
  • 1
    テスラ離れが急加速...世界中のオーナーが「見限る」ワケ
  • 2
    細胞を若返らせるカギが発見される...日本の研究チームが発表【最新研究】
  • 3
    障がいで歩けない子犬が、補助具で「初めて歩く」映像...嬉しそうな姿に感動する人が続出
  • 4
    富裕層を知り尽くした辞めゴールドマンが「避けたほ…
  • 5
    イーロン・マスクへの反発から、DOGEで働く匿名の天…
  • 6
    イーロン・マスクのDOGEからグーグルやアマゾン出身…
  • 7
    「絶対に太る!」7つの食事習慣、 なぜダイエットに…
  • 8
    東京の男子高校生と地方の女子の間のとてつもない教…
  • 9
    日本の大学「中国人急増」の、日本人が知らない深刻…
  • 10
    人気も販売台数も凋落...クールなEVテスラ「オワコン…
  • 1
    週刊文春は「訂正」を出す必要などなかった
  • 2
    【一発アウト】税務署が「怪しい!」と思う通帳とは?
  • 3
    テスラ離れが急加速...世界中のオーナーが「見限る」ワケ
  • 4
    中居正広は何をしたのか? 真相を知るためにできる…
  • 5
    口から入ったマイクロプラスチックの行く先は「脳」…
  • 6
    「健康寿命」を延ばすのは「少食」と「皮下脂肪」だ…
  • 7
    1日大さじ1杯でOK!「細胞の老化」や「体重の増加」…
  • 8
    がん細胞が正常に戻る「分子スイッチ」が発見される…
  • 9
    戦場に「北朝鮮兵はもういない」とロシア国営テレビ.…
  • 10
    人気も販売台数も凋落...クールなEVテスラ「オワコン…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中