ニュース速報

ビジネス

年内のECB追加利下げ観測強まる、英EU離脱問題で見通し悪化

2016年06月15日(水)23時28分

 6月15日、ECBが年内に追加利下げに踏み切るとの見方が強まっている。写真はドラギ総裁。ブリュッセルで9日撮影(2016年 ロイター/Francois Lenoir)

[ロンドン 15日 ロイター] - 欧州短期金融市場では、英国の欧州連合(EU)離脱の可能性によりユーロ圏の景気先行きに不透明感が増していることを受けて、欧州中央銀行(ECB)が年内に追加利下げに踏み切るとの見方が強まっている。

ユーロ圏無担保翌日物平均金利(EONIA)フォワード金利は15日、ECBの理事会が開催される12月8日がマイナス0.41%に低下した。翌日物金利のマイナス0.33%を8ベーシスポイント(bp)下回っている。

これは年内にECBが中銀預金金利をさらに10bp引き下げる確率を80%程度織り込んでいることを示唆している

フォワード金利はまた、9月までの利下げ確率を約50%、7月利下げの確率を30%織り込んでいる。

コメルツ銀行の金利ストラテジスト、ライナー・ギュンターマン氏は「英EU離脱の可能性により、マクロ経済をめぐる懸念が強まっており、多くの投資家はECBが追加利下げを行なうと予想している」と述べた。

ドラギECB総裁は中銀預金金利をマイナス0.30%からマイナス0.40%に引き下げた3月、銀行の収益悪化懸念を背景に、利下げ打ち止めを示唆した。だが過去にも預金金利は下限に達したとの認識を示した後に方針を転換し、追加利下げに踏み切った経緯がある。

ロイター
Copyright (C) 2016 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

カナダ、トランプ関税に対抗措置へ 1500億カナダ

ビジネス

FRB当局者、インフレ鈍化継続との見方 トランプ氏

ワールド

米司法長官候補、独立性を約束 トランプ氏敵対者調査

ワールド

米CIA長官候補、職員を個人的政治見解で解雇しない
MAGAZINE
特集:トランプ新政権ガイド
特集:トランプ新政権ガイド
2025年1月21日号(1/15発売)

1月20日の就任式を目前に「爆弾」を連続投下。トランプ新政権の外交・内政と日本経済への影響は?

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    ティーバッグから有害物質が放出されている...研究者が警告【最新研究】
  • 2
    体の筋肉量が落ちにくくなる3つの条件は?...和田秀樹医師に聞く「老けない」最強の食事法
  • 3
    韓国の与党も野党も「法の支配」と民主主義を軽視している
  • 4
    ド派手な激突シーンが話題に...ロシアの偵察ドローン…
  • 5
    中国自動車、ガソリン車は大幅減なのにEV販売は4割増…
  • 6
    【随時更新】韓国ユン大統領を拘束 高位公職者犯罪…
  • 7
    ロス山火事で崩壊の危機、どうなるアメリカの火災保険
  • 8
    カリフォルニアの山火事が生んだ火災積雲を激写──NASA
  • 9
    メーガン妃のNetflix新番組「ウィズ・ラブ、メーガン…
  • 10
    「日本は中国より悪」──米クリフス、同業とUSスチ…
  • 1
    ティーバッグから有害物質が放出されている...研究者が警告【最新研究】
  • 2
    体の筋肉量が落ちにくくなる3つの条件は?...和田秀樹医師に聞く「老けない」最強の食事法
  • 3
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるようになる!筋トレよりもずっと効果的な「たった30秒の体操」
  • 4
    「涙止まらん...」トリミングの結果、何の動物か分か…
  • 5
    ロシア兵を「射殺」...相次ぐ北朝鮮兵の誤射 退却も…
  • 6
    睡眠時間60分の差で、脳の老化速度は2倍! カギは「…
  • 7
    メーガン妃のNetflix新番組「ウィズ・ラブ、メーガン…
  • 8
    トランプさん、グリーンランドは地図ほど大きくない…
  • 9
    装甲車がロシア兵を轢く決定的瞬間...戦場での衝撃映…
  • 10
    古代エジプト人の愛した「媚薬」の正体
  • 1
    ティーバッグから有害物質が放出されている...研究者が警告【最新研究】
  • 2
    大腸がんの原因になる食品とは?...がん治療に革命をもたらす可能性も【最新研究】
  • 3
    体の筋肉量が落ちにくくなる3つの条件は?...和田秀樹医師に聞く「老けない」最強の食事法
  • 4
    夜空を切り裂いた「爆発の閃光」...「ロシア北方艦隊…
  • 5
    インスタント食品が招く「静かな健康危機」...研究が…
  • 6
    ロシア軍は戦死した北朝鮮兵の「顔を焼いている」──…
  • 7
    TBS日曜劇場が描かなかった坑夫生活...東京ドーム1.3…
  • 8
    「涙止まらん...」トリミングの結果、何の動物か分か…
  • 9
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
  • 10
    「戦死証明書」を渡され...ロシアで戦死した北朝鮮兵…
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中