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「アルツハイマー型認知症は腸内細菌を通じて伝染する」とラット実験で実証される
世界保険機関(WHO)は21年、世界の認知症患者は5500万人を突破しており、2030年までに7800万人、50年までに1億3900万人に達する見込みと発表しました。19年のデータをもとにすると、毎年、世界で約1000万人が新たに発症し、1兆3000億ドルの経済損失をもたらすと試算されています。経済損失の約50%は、家族や親しい友人などが非公式の介護者としてケアせざるを得ないせいで失われており、とくに女性の負担が大きいといいます。
日本を含むWHO加盟国は現在、世界的規模の認知症に対応するために「認知症に対する公衆衛生上の対応に関するグローバルアクションプラン2017-2025」を公約し、国全体での認知症のリスク軽減の取り組みを推進しています。
もっとも、欧米諸国では認知症の有病率と発症率が減少傾向ですが、日本では増加しています。欧米諸国は疾病管理や健康行動の改善が効果を上げていますが、日本では西洋風の食事の拡大や運動習慣の欠如、糖尿病患者の増加が見られることや、核家族化や独居老人など高齢者の社会的な孤立が進んだことが原因と見られています。
先進国でもとくに高齢化社会が進んでいる日本は、諸外国と比べて認知症の生涯発症リスクが高いと言えます。認知症の早期発見法や新しい治療法の開発は、社会全体の問題として早急にかつ持続的に取り組んでほしいですね。
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