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未来予想図の答え合わせ 100年前、50年前、そして50年後はどんな世界に?
50年後の未来は明るい? それとも…(写真はイメージです) metamorworks-iStock
<100年前、50年前の知識人たちが予想した2020年像はどのくらい実現しているのか? また、今日の専門家が描く2070年の世界の姿とは?>
2022年が始まりました。新しい年の幕開けに、今年はどんな年になるのかと予想する人も多かったのではないでしょうか。
今回は、スケールアップした未来予想をご紹介します。100年前、50年前の人たちは、2020年代をどのように予想していたのでしょうか。また、今日の専門家たちは、50年後の2070年の世界をどのように思い描いているのでしょうか。
人々は、希望と不安を持ちながら未来の世界を予想してきました。過去の人の想像力や、同世代の専門家の分析を楽しみましょう。
最初に紹介するのは、100年前の未来予想です。
1920年(大正9年)、雑誌『日本及日本人』春期増刊号では「百年後の日本」の大特集が組まれました。学者、思想家、文学者、実業家ら当時の知識人たち370人が回答を寄せ、挿絵が添えられました。
予想が当たったものには、『百年後の交通巡査(女)』(女性警察官の任用は1946年から)や「芝居も寄席も居ながらにして観たり聴いたりできる『対面電話』」(スマホでの動画視聴)、予想が外れたものには「巡空する『空中警察』」や『医学の大進歩 義首の発明』(義眼や義肢ならぬ人工の首)、現実が予想を超えたものには『世界的成金の豪遊振り』(予想ではエッフェル塔を飛行船から観光しているが、現実では宇宙旅行すらできる)があります。
50年前には予想されていたインターネット
次に、50年前の未来予想です。
1970年に開催された日本万国博覧会(大阪万博、EXPO'70)は、アジア初かつ日本で最初の国際博覧会でした。いくつかのパビリオンでは、当時の先端技術の粋(すい)を集めて生活用品への応用を披露したり、将来の科学技術の発展を予言したりしました。
たとえばサンヨー館(三洋電機株式会社提供)には、「明日の生活環境への試み」として、人間洗濯機(ウルトラソニック・バス)、フラワー・キッチン、家庭用インフォメーション・システム、健康カプセルが展示されました。
人間洗濯機は、装置の中で15分間座っているだけで体がきれいになるシステムです。楕円カプセル内の椅子に座ってスイッチを押すと、かけ湯、洗浄、すすぎ、乾燥が自動的に行われます。洗浄にはマッサージボールや超音波を使っていて、血行を良くする効果もありました。人間洗濯機の技術は、同社が2003年に発売した「座ったままで入浴ができる介護用入浴装置」で実用化されました。
フラワー・キッチンは、丸テーブルの中に冷蔵・冷凍庫、電子レンジ、ホットプレート、食器洗い機、食器棚などが配置されており、ボタンを押すだけで必要な装置を手元まで呼び寄せることができるシステムでした。
家庭用インフォメーション・システムは、5つのカラーブラウン管にテレビ、ビデオ、テレビ電話、映写機、電子計算機、電波新聞などの機能を呼び出すことができて、家庭にいながらビジネス会議や買い物ができる構造になっていました。このアイディアは、1995年頃からのPCとインターネットの普及によって実現します。
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