ダイバーシティ先進国ベルギーから観る欧州 LGBTQI 事情
同性婚導入17年経過のベルギー、新婚の40組に1組は同性同士
2年前の2018年6月ジューン・ブライドで、僕ら2人は男同士で結婚した(花婿同士だから「ジューン・グルームズ」June grooms と呼ぶべきか?)。会場は今から20年前に皇太子時代の現ベルギー国王フィリップがマティルド妃と挙式したのと同じ場所、世界遺産の広場グランプラスに建つ市庁舎内の「婚礼の間」。国王夫妻の結婚の誓いは、列席者の数の関係で僕らの結婚式では控え室となっていた、より広い「ゴシックの間」であったけれど。
ブリュッセル市庁舎「婚礼の間」。筆者撮影 © hiquirin
同性婚が認められている国々
現在世界では28ヶ国で同性同士の結婚が認められている。最初に同性婚を認めた国はお隣オランダで今からおよそ20年前の2001年のこと、その2年後の2003年に僕らの住むベルギーが2番手で続き、2005年にはスペイン、カナダ、2006年の南アフリカと次々に導入されていくこととなった。
地域別に分類すると下記のとおり(国名は導入された順)
ヨーロッパ(オランダ・ベルギー・スペイン・ノルウェー・スウェーデン・ポルトガル・アイスランド・デンマーク・フランス・イギリス・ルクセンブルク・アイルランド・フィンランド・マルタ・ドイツ・オーストリア)
北米(カナダ・アメリカ)
南米(アルゼンチン・ブラジル・ウルグアイ・コロンビア・エクアドル・コスタリカ)
オセアニア(ニュージーランド・オーストラリア)
アフリカ(南アフリカ)
アジア(台湾)
西側のヨーロッパ諸国をはじめ、白人が人口の多く占める北米やオセアニアで導入が進んでいるが、南米でも順調に広がりを見せている。アフリカでは南アフリカ1ヶ国、アジアでは台湾のみという状況だ。
著者プロフィール
- ひきりん
ブリュッセル在住ライター。1997年ドイツに渡り海外生活スタート、女性との同棲生活中にゲイであることを自覚、カミングアウトの末に3年間の関係にピリオドを打つ。一旦帰国するも10ヶ月足らずでベルギーへ。2011年に現在の相方と出逢い、15年シビル・ユニオンを経て、18年に同性婚し夫夫(ふうふ)生活を営み中。
ブログ:ヨーロッパ発 日欧ミドルGAYカップルのツレ連れ日記
Twitter:@hiquirin