ブラジル南部でネオナチが扇動する事件が増加 ボルソナロ前政権時に極右思想拡大
ブラジルではネオナチ絡みの事件が増加中だ。ボルソナロ前大統領が在任していた2019年から2023年にかけて、極右の政治思想が広がるにしたがい増えてきたという。写真は、南部サンタカタリーナ州の農村部に潜伏していたネオナチ組織「クルー38」から押収された所持品。4月24日、同州フロリアーノポリスで撮影(2023年 ロイター/Cristiano Estrela)
2022年11月、ブラジル南部のサンタカタリーナ州イタジャイ市で、ハイチ系移民のためのイベントが開催された。だがその数時間前、主催者のアンドレア・ムラー氏のもとに、背筋の凍るようなメッセージが届いた。
ロイターが閲覧したメールの件名は「ハイチ系移民のイベントを中止せよ。さもなくば虐殺を決行する」。
文面には「サンタカタリーナは白人の、白人のための土地だ」とあり、末尾に「ジークハイル(勝利万歳)」と記されていた。ナチス・ドイツが使用していたスローガンだ。
結局、イベントは警察の立ち会いのもと、何のトラブルもなく進行した。だが、問題のメールについては州警察の捜査が今も続いており、ブラジルにおいてネオナチ絡みの事件が、まだ少数とはいえ増加中であることを示している。この種の事件は、ボルソナロ前大統領が在任していた2019年から2023年にかけて、極右の政治思想が広がるにしたがって増えてきた。
元陸軍大尉のボルソナロ氏は、1964年のブランコ政権樹立から1985年の民政移管まで続いた軍事独裁を、長きにわたり擁護。2022年の大統領選挙の際にはブラジルの投票制度について反民主主義的な攻撃を行い、国内先住民族を危険にさらしたと指摘される政策で広く批判を浴びた。
ブラジル連邦警察によると、ネオナチによる扇動とされる容疑を巡って開始された捜査の件数は2019年以降急増したが、今年になっても「かなりの増加」がみられるという。
ブラジルで1989年に制定された反人種差別法は、ナチズムを連想させるシンボルの使用を禁止しており、「ヒトラー体制に対する釈明」と見なされる言論は、表現の自由を保障する法律の対象外とされる。
警察当局によれば「ナチズムを宣伝する目的」でかぎ十字のシンボルを製造、販売、配布、誇示した容疑をめぐって行われた捜査は、今年に入ってすでに21件。ボルソナロ氏が当選した2018年には、わずか1件だった。
専門家からは、この数字だけではネオナチ問題の全国的な広がりを把握できないという指摘もある。4月にはサンタカタリーナ州の幼稚園で、おのを持った25歳の男性が子ども4人を殺害する事件が起きた。その翌日、ディーノ法相は複数州にまたがって活動していると考えられるネオナチ組織の捜査を警察に命じた。これ以前にも国内では今年2件の学校襲撃事件が発生しているが、容疑者らはかぎ十字をあしらった腕章を着用していた。
全国規模のユダヤ人団体CONIBは「過激派集団の数がかつてないほど増加している」と認識しており、「その多くがネオナチであることを公言している」という。
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