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エルサレム国連総会、米国のエルサレム首都認定撤回決議案を採択 日本も賛成
12月21日、国連総会は開いた緊急特別会合で、トランプ米大統領がエルサレムをイスラエルの首都に認定した決定は無効とする決議を賛成多数で採択した(2017年 ロイター/Jim Bourg)
国連総会は21日に開いた緊急特別会合で、トランプ米大統領がエルサレムをイスラエルの首都に認定した決定は無効とする決議を賛成多数で採択した。
賛成票を投じたのは128カ国。9カ国が反対票を投じ、35カ国が棄権した。決議に拘束力はない。
トランプ大統領は同決議案に賛成票を投じた国には金融支援を打ち切る方針を示していた。
西側・アラブ地域の米国の同盟国の多くは賛成票を投じ、米国の孤立が鮮明となった。このうちエジプト、ヨルダン、イラクなどは米国の軍事または経済支援を受けている。
棄権したのはオーストラリア、カナダ、メキシコ、アルゼンチン、コロンビア、チェコ、ハンガリー、ポーランド、フィリピン、ルワンダ、ウガンダ、南スーダンなど。
反対票を投じたのは米国、イスラエル、グアテマラ、ホンジュラス、マーシャル諸島、ミクロネシア、パラオ、ナウル、トーゴ。
パレスチナ自治政府のアッバス議長の報道官は、決議案の採択が「パレスチナにとっての勝利」だと述べた。
ヘイリー米国連大使は採決に先立ち、「主権国家として権利を行使したことを巡り国連総会から攻撃を受けた日として、米国がこの日を忘れることはないだろう」と述べた。
国連安全保障理事会は18日、エルサレム首都認定の撤回を求める決議案を採決したが、米国が拒否権を行使して否決された。国連総会での決議案採決は、アラブ・イスラム圏諸国の要請を受けて行われた。