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保存版 北朝鮮の歴史「テロ支援国家」北朝鮮が起こした蛮行の数々
金正恩・朝鮮労働党委員長は2017年2月、政治に関与せずマカオを本拠に国外で生活していた異母兄、金正男をマレーシアのクアラルンプール国際空港で暗殺した KCNA/via REUTERS
<11月20日、トランプ米政権が北朝鮮を「テロ支援国家」に再指定した。ニューズウィーク日本版11月21日発売号(2017年11月28日号)は、不可解過ぎる「金王朝」を歴史で読み解く「保存版 北朝鮮の歴史」特集。この特集から、北朝鮮による過去のテロ活動を振り返った記事を転載する>
米政府は88年、テロ活動を行っていた北朝鮮をテロ支援国家に指定した。アメリカはその指定を08年に解除したが、17年2月の金正男暗殺を受け、テロ支援国家に再指定すべしという声が米議会で高まっている(※11月20日、トランプ米政権が北朝鮮を「テロ支援国家」に再指定した)。
拉致事件を除く、北朝鮮による主なテロ事件を挙げると――。
韓国大統領官邸襲撃未遂事件(68年1月)
朴正煕(パク・チョンヒ)大統領の暗殺を狙い、北朝鮮の武装ゲリラ31人が密かに韓国に侵入、ソウルの大統領官邸(青瓦台)襲撃を試みた事件。衛兵に阻止されて逃走。銃撃戦の末、30人が死亡、1人が捕まった。後に朴が報復のため、金日成暗殺計画を策定し部隊を育成。その史実が03年の韓国映画『シルミド』の題材になった。
ラングーン(ヤンゴン)アウンサン廟爆破事件(83年10月)
ビルマ(現ミャンマー)訪問中の全チョン・ドゥファン斗煥韓国大統領の暗殺を企て、北朝鮮工作員3人がアウンサン廟に爆弾を設置。全は難を逃れたが、韓国の副首相や外相、同行記者、ビルマ政府関係者ら計21人が死亡した。ビルマ当局は工作員1人を射殺、2人を逮捕。ビルマと北朝鮮は国交を断絶したが、07年に復交。
大韓航空機爆破事件(87年11月)
バグダッド発ソウル行きの大韓航空機がビルマ沖上空で爆発、乗員乗客115人が死亡した事件。経由地のアブダビで同便を降りていた男女が、事件2日後、バーレーン警察に逮捕された。実行犯の男は服毒自殺し、生き延びた女工作員の金賢姫(キム・ヒョンヒ)は韓国に移送。2人は日本の偽造パスポートを持ち、日本人を名乗っていた。
【参考記事】【年表】北朝鮮:建国から6回目の核実験まで(1948-2017)
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