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ドイツシュレーダー前独首相、露国営石油会社の取締役に メルケルが批判
8月21日、ドイツのメルケル首相(63)は21日、シュレーダー前首相(73、写真)がロシア国有石油会社ロスネフチの社外取締役に就任したことを批判し、自らは政界から退いた後に民間企業の職に就くことは考えていないと述べた。写真はドイツのドルトムントで6月撮影(2017年 ロイター/Wolfgang Rattay)
ドイツのメルケル首相(63)は21日、シュレーダー前首相(73)がロシア国有石油会社ロスネフチの社外取締役に就任したことを批判し、自らは政界から退いた後に民間企業の職に就くことは考えていないと述べた。
ロスネフチは欧米の対ロシア制裁の対象となっている。9月24日の独総選挙にロシアが干渉するのではないかとの懸念が出る中、シュレーダー前首相の社外取締役就任は独国内での批判を引き起こした。
メルケル首相は、大衆紙ビルトのネット生中継でのインタビューで「シュレーダー氏の行動に問題がないとは思わない」と主張。「私はひとたび首相を退任したら、民間でどのようなポストにも就く気はないが、今はまず選挙と、首相再選を目指しているという事実に完全に集中している」と述べた。
シュレーダー前首相はロシアのプーチン大統領との交友関係について率直に認めており、同社の社外取締役に就くという自らの判断の正当性を主張している。
シュレーダー氏は前週、ロスネフチのポストに就くことは、メルケル首相率いるキリスト教民主同盟(CDU)と大連立を組む社会民主党(SPD)に悪影響を及ぼすことはないとの考えを示していた。
シュレーダー氏は労働市場改革に絡んで党内対立を招いており、一部党員からは距離を置かれている。
同氏はロシアからドイツにつながる天然ガスパイプライン「ノルド・ストリーム」事業の株主委員会の委員長を務める。
同氏がロシアとの関係について批判されるのは、これが初めてではない。2014年にロシアがクリミアを併合した数週間後、サンクトペテルブルクで開かれたプーチン大統領の誕生パーティーで大統領を抱擁し、物議を醸した。