韓国・文大統領「日韓の障害は日本政府の変化。日本側の勇気ある姿勢必要」
「日本の指導者たちの勇気ある姿勢が必要だ」と語る文大統領 YTNの画面より
<8月15日は韓国にとって日本による併合から解放された記念日「光復節」。朴槿恵前大統領の下で交わされた日韓慰安婦合意の見直しなどについて文在寅(ムン・ジェイン)大統領は、何を語ったか?>
15日午前ソウル中心部にある世宗文化会館で第72周年光復節記念式典が開かれ、その模様は地上波をはじめとする主要メディアによって生中継された。
韓国メディアYTNなどによると、文大統領は30分間にわたる祝辞の前半では、1919年の大韓民国臨時政府樹立を建国と位置づけ、「国民主権は臨時政府樹立を通じた大韓民国の建国の理念になっており、今日、我々はその精神を継承している。 国民が主役である国を設立しようとした先達たちの願いは百年の時間を繋がって、ついにロウソクを持った国民の行動になった」と、朴槿恵前大統領を退陣に追い込んだ国民の抗議デモが建国の精神に連なる行動だったとたたえた。
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そして、北朝鮮がミサイル発射を続けて緊張が高まる現在の朝鮮半島情勢について触れ、「分断は、冷戦の間の中で私たちの力で、私たちの運命を決定できなかった植民地時代が残した不幸な遺産だ。 しかし、もう私たちは自ら、私たちの運命を決定できるほど、国力が増大した。 朝鮮半島での軍事行動は、大韓民国だけが決定することができ、誰も大韓民国の同意なしに軍事行動を決定できない。 政府はすべてをかけて戦争だけは防ぐ」とのべ、あくまで韓国の主導でこの問題を解決するという姿勢を見せた。
北朝鮮に対しては「私たちは北朝鮮の崩壊を望まない。統一は民族共同体の全員が合意する"平和的、民主的"方法で行われなければならない。 北朝鮮が、既存の南北合意の履行を約束するなら、我々は政権が変わっても対北朝鮮政策が変わらぬよう、国会の議決を経て、その合意を制度化する」と体制維持を約束し、南北離散家族の再会と墓参事業の再開、さらに平昌オリンピックへの北朝鮮の参加について改めて呼びかけた。