最新記事

アメリカ政治

オバマケア代替法案、米共和党から造反4人に またも可決困難に

2017年7月18日(火)15時59分

7月17日、米上院で与党共和党が成立を目指す医療保険制度改革(オバマケア)見直しのための代替法案を巡り、共和党議員2人が17日夜遅くに反対を表明した。写真は新たに反対を表明したマイク・リー氏(左)とジェリー・モラン氏(右)。ワシントンで撮影(2017年 ロイター/Joshua Roberts and Larry Downing)

米上院で与党共和党が成立を目指す医療保険制度改革(オバマケア)見直しのための代替法案を巡り、共和党議員2人が17日夜遅くに反対を表明した。共和党では既に2人の議員が反対を表明しており、これで与党造反が4人となり、上院での賛成票は過半数に届かず、可決は難しくなった。

上院のマコネル共和党院内総務は「残念だが、オバマケアを撤廃して即座に代替法案を通過させる取り組みは難航しそうだ」と語った。

共和党のランド・ポール上院議員とスーザン・コリンズ上院議員に加え、今回新たにマイク・リー上院議員とジェリー・モラン上院議員が反対を表明した。

トランプ米大統領は17日、ツイッターへの投稿で「共和党は、オバマケアを単に撤廃し、白紙の状態から新たな医療保険制度を作り出すべきだ。そうすれば民主党も参加する」と呼びかけた。

マコネル共和党院内総務は、数日以内にオバマケア撤廃に向けた法案の採決を試みる考えを示した。

一方、手術を受けて静養中の共和党重鎮のマケイン上院議員は、声明を発表し、米国民に質が高く手の届く医療保険制度を提供するため、超党派で取り組んでいくべきだとの考えを示した。

共和党は、8月の議会休会前にオバマケア代替法案をまとめ、9月から税制改革など他の主要政策関連法案に着手したい意向。上院のシューマー民主党院内総務も、マケイン議員同様に超党派での取り組みに言及している。

[ワシントン 17日 ロイター]


120x28 Reuters.gif

Copyright (C) 2017トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

ハマス、イスラエル人質解放巡る米提案に合意 一部譲

ワールド

イラン大統領選、改革派ペゼシュキアン氏が当選 決選

ワールド

バイデン氏、選挙戦継続を強調 認知力検査の受診には

ワールド

アングル:インド経済最大のリスクは「水」、高成長の
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:中国EVの実力
特集:中国EVの実力
2024年7月 9日号(7/ 2発売)

欧米の包囲網と販売減速に直面した「進撃の中華EV」のリアルな現在地

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    ルイ王子の「お行儀の悪さ」の原因は「砂糖」だった...アン王女の娘婿が語る
  • 2
    ドネツク州でロシア戦闘車列への大規模攻撃...対戦車砲とドローンの「精密爆撃」で次々に「撃破」する瞬間
  • 3
    韓国が「佐渡の金山」の世界遺産登録に騒がない訳
  • 4
    携帯契約での「読み取り義務化」は、マイナンバーカ…
  • 5
    「下手な女優」役でナタリー・ポートマンに勝てる者…
  • 6
    ウクライナ軍ブラッドレー歩兵戦闘車の強力な射撃を…
  • 7
    洗わず放置した「水筒」が大変なことに...内部に「生…
  • 8
    『ザ・ボーイズ』がくれた「イケメン俳優」像を笑い…
  • 9
    「黒焦げにした」ロシアの軍用車10数両をウクライナ…
  • 10
    地下室の排水口の中に、無数の触手を蠢かせる「謎の…
  • 1
    韓国が「佐渡の金山」の世界遺産登録に騒がない訳
  • 2
    メーガン妃が「王妃」として描かれる...波紋を呼ぶ「帰ってきた白の王妃」とは?
  • 3
    中国を捨てる富裕層が世界一で過去最多、3位はインド、意外な2位は?
  • 4
    携帯契約での「読み取り義務化」は、マイナンバーカ…
  • 5
    ウクライナ戦闘機、ロシア防空システムを「無効化」.…
  • 6
    黒海艦隊撃破の拠点になったズミイヌイ島(スネーク…
  • 7
    H3ロケット3号機打ち上げ成功、「だいち4号」にかか…
  • 8
    キャサリン妃も着用したティアラをソフィー妃も...「…
  • 9
    ルイ王子の「お行儀の悪さ」の原因は「砂糖」だった.…
  • 10
    能登半島地震から半年、メディアが伝えない被災者た…
  • 1
    中国を捨てる富裕層が世界一で過去最多、3位はインド、意外な2位は?
  • 2
    韓国が「佐渡の金山」の世界遺産登録に騒がない訳
  • 3
    ニシキヘビの体内に行方不明の女性...「腹を切開するシーン」が公開される インドネシア
  • 4
    接近戦で「蜂の巣状態」に...ブラッドレー歩兵戦闘車…
  • 5
    新型コロナ変異株「フラート」が感染拡大中...今夏は…
  • 6
    メーガン妃が「王妃」として描かれる...波紋を呼ぶ「…
  • 7
    早期定年を迎える自衛官「まだまだやれると思ってい…
  • 8
    爆破され「瓦礫」と化したロシア国内のドローン基地.…
  • 9
    携帯契約での「読み取り義務化」は、マイナンバーカ…
  • 10
    「何様のつもり?」 ウクライナ選手の握手拒否にロシ…
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中