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イスラム過激派ISISが国家樹立宣言したモスクを自ら爆破 イラク首相「敗北認めた」
6月21日、イラク北部の都市モスルを実効支配するイスラム過激派「イスラム国」(IS)は21日、同市旧市街にある歴史的なヌーリ・モスクを爆破した。写真は、爆破されたヌーリ・モスクを撮影したとするイラク軍提供の映像から(2017年 ロイター)
イラク北部の都市モスルを実効支配するイスラム過激派「イスラム国」(IS)は21日、同市旧市街にある歴史的なヌーリ・モスクを爆破した。イラク軍が明らかにした。
同モスクは中世に建てられ、傾斜したミナレット(尖塔)で知られている。また2014年にISの指導者であるバグダディ容疑者が、このモスクでイラクとシリアにまたがるイスラム国家の樹立を一方的に宣言した象徴的な場所でもある。
イラクのアバディ首相は自身のウェブサイト上に声明を発表し「モスクとミナレットを爆破したことは、ISが敗北を認めたのに等しい」と述べた。
一方、ISは自身の通信社アマクを通じて、モスクは米軍の空爆によって破壊されたと主張し、自らの関与を否定した。
イラク当局者は、イスラム教の断食月ラマダンが終わる今月25日ごろまでに、ヌーリ・モスクを奪還したいと考えていた。
イラク軍はモスル奪還を目指しており、同市を制圧すれば、事実上、イラクでのIS「国家」は終わりを迎えるとみられている。