最新記事

ポピュリズム

トランプらポピュリズム政治家の台頭は人権への脅威=国際人権団体

2017年1月15日(日)18時08分

1月12日、国際人権団体ヒューマン・ライツ・ウオッチ(HRW)は2017年世界人権年鑑で、米大統領選でのトランプ氏の勝利や、欧州での大衆迎合主義的な政策を掲げる政治家の台頭が人権への「深刻な脅威」となっていると警告した。モスクワの土産物屋で2016年11月撮影(2017年 ロイター/Sergei Karpukhin/File Photo)

国際人権団体ヒューマン・ライツ・ウオッチ(HRW)は12日に発表した2017年世界人権年鑑で、米大統領選でのトランプ氏の勝利や、欧州での大衆迎合主義的な政策を掲げる政治家の台頭が人権への「深刻な脅威」となっていると警告した。

90カ国以上における人権状況をまとめた同報告書で、HRWのケネス・ロス代表は「トランプ氏や欧州のさまざまな政治家は、人種差別や外国人嫌悪、女性蔑視、移民排斥を訴えることで権力を手中に収めようとしている」と指摘。「彼らは皆、雇用を守り、文化的な変革を避け、テロリストの攻撃を防ぐために必要とみられるなら、民衆は人権侵害を容認すると主張している。人権を無視することは独裁政治への最短の道だ」と主張した。

また、トランプ氏の選挙戦と英国の欧州連合(EU)離脱の是非を問う国民投票に向けたキャンペーンを引き合いに出し、不寛容政策の「はっきりした実例」とした。

「私たちは、過去の扇動政治家の危険を忘れている」とロス氏は指摘し、世界中の有権者は真実や民主主義の価値を基礎とした政策を求める必要があると述べた。

[国連 12日 ロイター]


120x28 Reuters.gif

Copyright (C) 2016トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

政策金利の調整幅、その時々の経済・物価・金融情勢次

ビジネス

米マリオット、25年利益見通しが市場予想に届かず 

ワールド

パナマ運河、1月通航量は約1年ぶり前月比減少 空き

ワールド

ロシア、拘束の米国人解放 米高官「誠意ある対応」
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:ガザ所有
特集:ガザ所有
2025年2月18日号(2/12発売)

和平実現のためトランプがぶち上げた驚愕の「リゾート化」計画が現実に?

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「健康寿命」を延ばすのは「少食」と「皮下脂肪」だった...スーパーエイジャーに学ぶ「長寿体質」
  • 2
    2025年2月12日は獅子座の満月「スノームーン」...観察方法や特徴を紹介
  • 3
    iPhoneで初めてポルノアプリが利用可能に...アップルは激怒
  • 4
    世界のパートナーはアメリカから中国に?...USAID凍…
  • 5
    フェイク動画でUSAIDを攻撃...Xで拡散される「ロシア…
  • 6
    研究者も驚いた「親のえこひいき」最新研究 兄弟姉…
  • 7
    便秘が「大腸がんリスク」であるとは、実は証明され…
  • 8
    【一発アウト】税務署が「怪しい!」と思う通帳とは?
  • 9
    0.39秒が明暗を分けた...アルペンスキーW杯で五輪メ…
  • 10
    メーガン妃の最新インスタグラム動画がアメリカで大…
  • 1
    【一発アウト】税務署が「怪しい!」と思う通帳とは?
  • 2
    「健康寿命」を延ばすのは「少食」と「皮下脂肪」だった...スーパーエイジャーに学ぶ「長寿体質」
  • 3
    教職不人気で加速する「教員の学力低下」の深刻度
  • 4
    「体が1日中だるい...」原因は食事にあり? エネルギ…
  • 5
    戦場に響き渡る叫び声...「尋問映像」で話題の北朝鮮…
  • 6
    Netflixが真面目に宣伝さえすれば...世界一の名作ド…
  • 7
    中居正広は何をしたのか? 真相を知るためにできる…
  • 8
    研究者も驚いた「親のえこひいき」最新研究 兄弟姉…
  • 9
    メーガン妃の最新インスタグラム動画がアメリカで大…
  • 10
    1日大さじ1杯でOK!「細胞の老化」や「体重の増加」…
  • 1
    週刊文春は「訂正」を出す必要などなかった
  • 2
    中居正広は何をしたのか? 真相を知るためにできる唯一の方法
  • 3
    【一発アウト】税務署が「怪しい!」と思う通帳とは?
  • 4
    有害なティーバッグをどう見分けるか?...研究者のア…
  • 5
    ティーバッグから有害物質が放出されている...研究者…
  • 6
    1日大さじ1杯でOK!「細胞の老化」や「体重の増加」…
  • 7
    失礼すぎる!「1人ディズニー」を楽しむ男性に、女性…
  • 8
    世界初の研究:コーヒーは「飲む時間帯」で健康効果…
  • 9
    戦場に「杖をつく兵士」を送り込むロシア軍...負傷兵…
  • 10
    「DeepSeekショック」の株価大暴落が回避された理由
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中