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中東イエメン緊迫、米軍のホーシー派攻撃にイラン軍艦が出動
イランの駆逐艦アルバンド Davoud Poorsehat/IRNA-REUTERS
<米軍がホーシー派のレーダー拠点をミサイルで攻撃した数時間後に、イランが米軍艦船が航行するアデン湾に艦船を派遣。報復合戦で望まない緊張が高まる恐れも>
サウジアラビアなどが後押しするハディ大統領派と、イランが支援するイスラム教シーア派系武装組織ホーシー派による内戦が続くイエメンで、米軍も巻き込んだ軍事的緊張が高まっている。
イラン政府は昨日、米軍艦船が航行作戦を展開しているアフリカ東部イエメン沖のアデン湾に2隻の艦船を派遣したと発表。同早朝には、ホーシー派のレーダー拠点を米軍が巡航ミサイル「トマホーク」で攻撃したばかりだった。
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イラン革命防衛隊とつながりがあるタスニム通信によると、アデン湾に向かったのは、イラン海軍の駆逐艦「アルバンド」と護衛艦「ブーシェフル」。表向きの理由は「イランの貿易船を海賊行為から守るため」だが、「イエメンの戦争にアメリカが直接介入を決断したのと同じタイミングになった」とも伝えた。
旧式だが対艦ミサイルやマーク8艦砲など様々なミサイルを装備するイランの「アルバンド」には、米海軍とにらみ合った過去がある。2015年7月にはアデン湾で、米海軍のヘリコプターとミサイル駆逐艦「USSファラガット」の補給船に向けて、ミサイルの発射訓練を行った。その時は武力衝突に至らなかった。
葬儀場空爆で140人死亡
イランが新たに艦船の派遣を発表したのは、米軍駆逐艦「USSニッツエ」が、イエメンのホーシー派支配地域の海岸沿いにある3か所のレーダー施設をトマホークで攻撃した数時間後のことだ。アメリカ側は、イエメン沖を航行中だった米ミサイル駆逐艦を狙って発射された3発のミサイル攻撃に、それらの施設が関与した、としている。
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イエメンでは先週、アメリカの同盟国サウジアラビアが首都サヌアの葬儀場を空爆し140人以上が死亡した。ホーシー派の高官数人も殺害され、サウジアラビアとホーシー派の和平交渉を仲介しようと動いていたことで知られる穏健派も死亡した。米政府は、サウジアラビアの無差別攻撃を受けて空爆支援のあり方を見直す方針を示していた。
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米国防総省は紛争の関係国に向けて、アメリカにはイエメン内戦に首を突っ込むつもりはないと言った。同時に、米国防総省の報道官ピーター・クックはこう付け加えた。「万一また攻撃を受ければ、再び適切な行動に出る用意がある」