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EUイギリス、ドイツ・フランスの防衛協力強化案「EU軍」に反対
9月27日、ドイツとフランスがEUの防衛協力強化を共同提案したことについて、英国は27日、EUの加盟国である間は各国の軍を一つにまとめるようないかなる提案にも反対する意向を表明した。写真は3月3日、北フランスのアミアンで(2016年 ロイター/Philippe Wojazer)
ドイツとフランスが欧州連合(EU)の防衛協力強化を共同提案したことについて、英国は27日、EUの加盟国である間は各国の軍を一つにまとめるようないかなる提案にも反対する意向を表明した。ドイツとフランスは単一の軍を創設する計画は存在しないと主張。防衛協力強化の動きは北大西洋条約機構(NATO)も支持しているとしている。
ブラチスラバで開かれているEUの国防相会合でファロン英国防相は、非友好的な関係にあるロシアから欧州を防衛する役割はEUではなくNATOにあると述べた。スウェーデンやオランダ、ポーランド、ラトビア、リトアニアも、フランスとドイツによる提案に懸念を示していると付け加えた。これらの国々が提案に懸念を示したことは、EUの外交筋も認めている。
ファロン氏は記者団に対して「単一の部隊を望んでいる加盟国がいるようだ。私にはそれが欧州軍として映り、われわれは、そうしたものに反対する」と述べた。
英国はEUの軍を指揮する総司令部を設ける提案にも反対している。総司令部の場所はブリュッセルとなる可能性がある。金融危機以降、NATO加盟国は予算削減を続けており、英国は総司令部創設の動きによってNATOの財源が枯渇するのではないかと危惧している。
ファロン氏は「欧州は既に司令部であふれている。さらにつくる必要はない」と述べた。
英国はEUを離脱するまでは完全な議決権を有している。防衛関連の決定は多数決の投票に掛けられる。