イギリス国民投票は大接戦! EU離脱派・残留派が最後の訴え
6月22日、英EU離脱の是非をめぐる国民投票を翌日に控え、残留派と離脱派は浮動票を獲得すべく、最後の追い込みをかけている。写真は残留を訴えるキャメロン英首相。バーミンガムで撮影(2016年 ロイター/Andrew Yates)
英国の欧州連合(EU)離脱の是非をめぐる国民投票を翌日に控えた22日、残留派と離脱派は浮動票を獲得すべく、最後の追い込みをかけている。結果は大接戦が予想されている。
残留派を率いるキャメロン英首相は「23日の国民投票で離脱することになればもう後戻りできなくなり、家族の将来を危険にさらすことになる」と訴えた。
一方、離脱派のジョンソン前ロンドン市長はヘリコプターでロンドン周辺を飛び回り、「これが支配を取り戻す最後のチャンスだ」とし、23日は「独立記念日」になると支持を呼びかけた。
最新の各世論調査では、両陣営の支持率が拮抗(きっこう)している。投票前日に発表された4つの世論調査のうち3つが残留派が勢いを増していると伝えている。それでもなお、2つの調査は離脱派がリード、残り2つは残留派がリードしている。
大半の調査会社は、僅差で勝敗の予測が難しく、投票日の投票率と相当数いるとみられる浮動票に左右されるとみている。
デイリーメール紙とITVが公表したComResによる電話調査では、残留支持が48%と、離脱支持の42%を6ポイントリード。
6月14日にサン紙が公表したComResの調査では、残留派のリードはわずか1ポイントだった。
ComResのアンドリュー・ホーキンス会長は「予想通り、投票前最後の週に現状維持への支持が高まった」と語った。
これとはほぼ同時に、タイムズ紙が公表した調査会社ユーガブによる世論調査の結果は、残留支持が51%、離脱が49%だった。前回調査では離脱派が残留派をリードしていた。
ユーガブのディレクター、アンソニー・ウェルズ氏は「当社の最新調査結果は勝敗の予測がつかない接戦を示しているが、直近のトレンドを見ると、過去に行われた国民投票で投票が近づくにつれて現状維持への支持が高まったのと同様に、残留派が優位となっている」と指摘した。