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欧州移民問題ジョンソン前ロンドン市長「EU離脱後の移民政策、経済ニーズに応じて判断」
移民受け入れには賛成するものの、透明性をもちコントロールが必要と指摘
5月11日、英国のEU離脱を支持しているボリス・ジョンソン前ロンドン市長は11日、離脱後の英国の移民政策について、受け入れ人数は経済ニーズに応じて決めることになると述べた。英国内で撮影(2016年 ロイター/Darren Staples)
英国の欧州連合(EU)離脱「ブレグジット」を支持しているボリス・ジョンソン前ロンドン市長は11日、離脱後の英国の移民政策について、受け入れ人数は経済ニーズに応じて決めることになると述べた。
世論調査によると、EU残留か離脱かを問う6月23日の国民投票では、移民問題が有権者の主な関心事。離脱派は、国境の管理権を取り戻せることを離脱支持の理由に挙げている。一方、企業団体からは、離脱すればEUからの移民を雇用しにくくなる、と懸念の声も聞かれる。
離脱への支持を訴えるため英南西部を遊説中のジョンソン氏は、移民の受け入れ数に上限を設けることは否定。記者団に対して「具体的な数値は考えておらず、数値を設定しようとは思わない。各セクターを見て、経済上のニーズに応じて(受け入れを)判断すべきだ」と述べた。
EU残留を主張するキャメロン英首相は2010年、年間の移民受け入れ人数をネットベースで10万人未満に削減すると約束していたが、公式統計によると、直近の数字はその3倍超の水準に達している。
ジョンソン氏は、政治家は移民問題について国民に対して誠実ではなかったと批判。「私は移民受け入れに賛成だ。ただ、受け入れをきちんとコントロールするべきであり、透明性が必要」との見方を示した。