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タックスヘイブン「パナマ文書の調査に着手」米司法省報道官
パナマの法律事務所の金融取引をめぐる内部文書が流出、租税回避を巡る国際問題に
4月4日、米司法省報道官は租税回避地への法人設立を代行するパナマの法律事務所の金融取引をめぐる内部文書が流出した問題について、米国の法律に違反する汚職などの行為がなかったかどうか調査に着手したことを明らかにした。写真は同日、文書が流出した法律事務所「モサック・フォンセカ」のジブラルタル事務所で(2016年 ロイター/Jon Nazca)
米司法省報道官は4日、租税回避地への法人設立を代行するパナマの法律事務所の金融取引をめぐる内部文書が流出した問題について、米国の法律に違反する汚職などの行為がなかったかどうか司法省が調査に着手したことを明らかにした。
司法省のカー報道官は「米国、もしくは米金融システムに関連がある可能性のある汚職をめぐるすべての疑惑を司法省は非常に深刻に受けとめる」と述べた。ただこれ以上の詳細については明らかにしなかった。
「パナマ文書」と呼ばれる多数の機密文書にはロシアのプーチン大統領の側近のほか、英国、アイスランド、パキスタンなどの首相の親戚やウクライナ大統領本人に関する記載があり、波紋は世界中に広がっている。
ホワイトハウスのアーネスト報道官は、米国は国際的な金融取引の透明性に多大な価値を置いているとし、財務省、および司法省は調査を実施するための専門家を抱えていると指摘。
専門家による調査で文書に記載されている金融取引が米国が導入している制裁措置や国内法に違反するものかどうか判明すると述べたが、詳細については語らなかった。