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インタビュー

食品の日持ちをよくして飢餓問題に挑むロジャース

A Forever Strawberry

2019年09月06日(金)16時15分
ニューズウィーク日本版編集部

──障害に直面したことは?

技術を開発し、どう活用するか、さらには手頃な費用で行うにはどうすればいいかを考えるのが大変だった。当社のコーテ ィング剤は果物や野菜が「悪くなるのを遅らせる」だけなので、(収穫した)農作物に迅速にコーティング剤を塗布しなければいけない。小売店に作物を卸したら終わりと考えがちだった農家の意識を変えて、協力を得るビジネスモデルを実現するのが難しかった。

──師と仰ぐ人物とは?

大学院の博士課程の指導教官。うまくいくことよりも、いかないことのほうから多くを学べると教えてくれた。その哲学を胸 に、研究開発に取り組んできた。

──この取り組みが成功したら、20年後の世界はどう変わる?

コンビニから町の青果店まで、どんな店でも地球の裏側の小規模農家が栽培した作物を買うことができ、それが今までに食べたどんな果物や野菜よりもおいしいという世界が実現する。冷蔵設備も殺虫剤も使わずに世界中の人をつなぐ食品サプライチェーンも生まれるだろう。地球をうまく機能させるには、その方法を目指すしかない。


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※9月10日号(9月3日発売)は、「プーチン2020」特集。領土問題で日本をあしらうプーチン。来年に迫った米大統領選にも「アジトプロップ」作戦を仕掛けようとしている。「プーチン永久政権」の次なる標的と世界戦略は? プーチンvs.アメリカの最前線を追う。

[2019年9月10日号掲載]

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