【図解】年収1000万円はお金持ちではない
How to Become a Billionaire, Part. 6
実は年収1500万円までは、年収500万円の人と基本的な生活スタイルに変わりはない
ビリオネア(富豪)になりたかったら、まずはその実像を知るべし――。そうして彼らと同じように考え行動することが、自らもお金持ちになる近道だと、評論家であり、億単位の資産を運用する個人投資家でもある加谷珪一氏は言う。
住む場所から友達の選び方、移動手段、見栄の張り方まで、加谷氏は著書『お金持ちの教科書』と『図解 お金持ちの教科書』(ともにCCCメディアハウス)で、お金持ちの実像を明らかにしている。
ここでは『図解 お金持ちの教科書』の「第1章 お金持ちってどんな人?」から一部を抜粋し、6回に分けて掲載する。今回がシリーズ最終回。なぜ年収1000万円なのに年収400万円よりエンゲル係数が高く、生活が苦しいケースがあるのかを知っておこう。
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『図解 お金持ちの教科書』
加谷珪一 著
CCCメディアハウス
※第1回:【図解】そもそもお金持ちって? はこちら
※第2回:【図解】あの人はお金持ちなのに、なぜ貧乏そうなのか? はこちら
※第3回:【図解】土地を持っているお金持ちと、お金を持っているお金持ち はこちら
※第4回:【図解】タワマンに住む人はお金持ちではない? はこちら
※第5回:【図解】働かずに生活できるのは、資産1億円 はこちら
イメージしやすいリッチな生活の基準と言うと、やはり年収1000万円ではないだろうか? だが年収1000万円は決してお金持ちとは言えない。実は年収1500万円までは、年収500万円の人と基本的な生活スタイルは変わらないことが多い。収入が絶たれてしまうと生活が成り立たなくなるという意味においても条件は同じだ。
これが3000万円を超えると、生活のレベルが変わる。たとえばレストランの話題でも、「行った」という話ではなく、レストランのオーナーになっていたりする。生活の質が根本的に変わるというのは、こういうことを指すのだ。
年収1000万円の人が一番キツい
実は、年収1000万円の人の家計は、収入が低い人よりもずっと苦しいというのである。
ある経済誌が組んだ富裕層の特集で紹介された、年収1000万円のプチ(ニセ?)富裕層の悲惨な日常生活によると、年収1000万円の人は、400万〜600万円の人に比べて富裕層への憧れが強く、過剰な消費に走っているというのだ。年収1000万円世帯のエンゲル係数が、400万円世帯よりも高いというデータも明らかにされている。
特に40代で大企業に勤め、妻は専業主婦というパターンが一番危ないそうだ。このタイプの家庭の必須アイテムは、海外製ベビーカー、高級鍋、ウォーターサーバー、こだわり家電など。これらが積み重なると相当な出費となる。