ついにスマートウオッチの時代?
モトローラの「Moto 360」にアップルの「iWatch」。消費者も財布を開く準備ができた?
市場参入 モトローラが発表した「Moto 360」 Daniel Boczarski/Getty Images for Motorola
スマートグラスにバーチャルヘッドセット、スマートソックスまで開発してきたウェアラブル市場。次に小さなコンピューターをつける体の部位は腕しかない、という結論に達したようだ。
サムスン、ソニー、アップル、マイクロソフト、ノキア、LGなどは、人々のガジェット購買意欲が失せているにもかかわらず開発に躍起。アナリストたちによれば、サムスンなどが熱心にマーケティングしたにもかかわらず、昨年に世界で販売されたスマートウオッチは200万未満と推定される。アメリカの消費者でスマートウオッチの購入に関心があるのは、5人に1人との調査結果もあるので、驚きではない。
ただ分からないのは、スマートウオッチの問題が、そのコンセプトなのか出来栄えなのかという点だ。人々は2台目のモバイルコンピューターを持つ必要性を感じていないだけかもしれないし、購買意欲をそそるような優れた製品が市場にまだ出ていないだけかもしれない。サムスンは昨年だけで6種をリリースしたが、いずれも大した話題にはならなかった。
しかしここにきて、業界がついにどんな物なら売れるのか分かり始めた兆しもみえる。モトローラは先週、同社初のスマートウオッチ「Moto360」(249ドル)を発表。テクノロジーニュースサイトの「ザ・バージ」は、「待ち望んでいたスマートウオッチだ」と評した。
消費者がついにスマートウオッチを受け入れるようになったとなれば、アップルにとっては素晴らしいニュースだ。同社は通常、そのリリースが待望されストアの前に行列ができることが確信できるまで、新商品を発表しない主義だ。だが10日に、初めてそんな確信がないなかで新商品の発表を行うという。iWatchとの名称で呼ばれているアップル初のスマートウオッチだ。