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死んだツイッターが甦った理由

2014年7月30日(水)15時15分
ウィル・オリマス

 ツイッターが好調となった最大の要因は、ブラジルで開催されたワールドカップだろう。開催期間中、ツイッターの閲覧数は過去最高を更新した。ツイッターはリアルタイムのニュース媒体として機能するため、大きな出来事があると洪水のような注目を受ける。こうした閲覧は長期的なユーザー数の増加へとつながる。

 ツイッターのディック・コストロCEOは、「毎月数億人単位のユーザーが、ログインしないで新たにツイッターを利用している。実際の閲覧数は、アクティブユーザー数の2~3倍になる」と、語っている。

 ツイッターは現在、こうしたログインしない新規ユーザーをビジネスの対象にはしていない。しかしYouTubeが既に導入しているように、ツイッターもやがてログインしないで閲覧するユーザーへの広告を導入することになるだろう。ツイッターのアカウントを持ちたくない新規ユーザーを呼び込む試みも始めるはずだ。

 ツイッター株が高騰したのは、ウォール街がこうした動きを見込んだ結果であることは明らかだ。このまま高値でとどまることはおそらくないが、それもまた予測はできない。

「○○は死んだ」などという「専門家」の見立ては、かくも信用できないものなのだ。

© 2014, Slate

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