ニュース速報
ワールド

デンマーク、米渡航のトランスジェンダーに大使館への連絡を勧告

2025年03月24日(月)13時58分

3月20日、デンマーク外務省は出生時の性と自認する性が一致しないトランスジェンダーの国民に対し、米国に渡航する際には事前に駐デンマーク米国大使館に連絡を取るように求める勧告を出し始めた。トランプ米大統領がトランスジェンダーや多様性を認めない政策を打ち出しており、渡航書類の処理などで問題が生じる恐れがあるのが理由。写真は米ワシントン州で行われたデモ。2月撮影(2025年 ロイター/David Ryder)

[コペンハーゲン 21日 ロイター] - デンマーク外務省は20日、出生時の性と自認する性が一致しないトランスジェンダーの国民に対し、米国に渡航する際には事前に駐デンマーク米国大使館に連絡を取るように求める勧告を出し始めた。トランプ米大統領がトランスジェンダーや多様性を認めない政策を打ち出しており、渡航書類の処理などで問題が生じる恐れがあるのが理由。

トランプ氏は今年1月の大統領復帰初日に、性別は男性と女性の2つだけと定めると宣言。旅券(パスポート)や査証(ビザ)などの公式書類には出生時の性だけ表記するよう義務づける大統領令に署名した。

デンマーク外務省が今月21日に更新した渡航勧告のサイトは、トランプ氏の大統領令には触れずに、米国の電子渡航認証システム(ESTA)は2つの性からのみ項目を選択するようになっている。パスポートの記載が男性でも女性でもない項目「X」だったり、ジェンダーを変更している場合には米国大使館に連絡して手続きについて問い合わせるように求めた。

駐デンマーク米国大使館の報道官は21日、パスポートの記載がXの申請者は、出生時の生物学的性別を反映したビザを受け取ることになると述べた。

フィンランドは14日に渡航者向けのサイトを更新し、パスポートに記載された性が出生時と違う場合には米当局から入国を拒否される恐れあるとして注意を促した。

ロイター
Copyright (C) 2025 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

経済・物価見通し実現していけば、引き続き金利引き上

ワールド

米上院商業委、周波数オークション巡る中国の影響調査

ワールド

中国向けベネズエラ産石油輸出が停滞、米大統領令受け

ワールド

米下院議長、連邦地裁「排除」可能と警告 相次ぐ差し
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:まだ世界が知らない 小さなSDGs
特集:まだ世界が知らない 小さなSDGs
2025年4月 1日号(3/25発売)

トランプの「逆風」をはね返す企業の努力が地球を救う

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    テスラの没落が止まらない...株価は暴落、業績も行き詰った「時代遅れ企業」の行く末は?【アニメで解説】
  • 2
    【独占】テスラ株急落で大口投資家が本誌に激白「取締役会はマスクCEOを辞めさせろ」
  • 3
    「一夜にして死の川に」 ザンビアで、中国所有の鉱山ダムから有毒の水が流出...惨状伝える映像
  • 4
    「トランプが変えた世界」を30年前に描いていた...あ…
  • 5
    「テスラ離れ」止まらず...「放火」続発のなか、手放…
  • 6
    トランプ批判で入国拒否も?...米空港で広がる「スマ…
  • 7
    老化を遅らせる食事法...細胞を大掃除する「断続的フ…
  • 8
    「悪循環」中国の飲食店に大倒産時代が到来...デフレ…
  • 9
    【クイズ】アメリカで「ネズミが大量発生している」…
  • 10
    【クイズ】トランプ大統領の出身大学は?
  • 1
    中国戦闘機が「ほぼ垂直に墜落」する衝撃の瞬間...大爆発する機体の「背後」に映っていたのは?
  • 2
    「さようなら、テスラ...」オーナーが次々に「売り飛ばす」理由とは?
  • 3
    「一夜にして死の川に」 ザンビアで、中国所有の鉱山ダムから有毒の水が流出...惨状伝える映像
  • 4
    「今まで食べた中で1番おいしいステーキ...」ドジャ…
  • 5
    テスラの没落が止まらない...株価は暴落、業績も行き…
  • 6
    「低炭水化物ダイエット」で豆類はNG...体重が増えな…
  • 7
    「テスラ離れ」止まらず...「放火」続発のなか、手放…
  • 8
    市販薬が一部の「がんの転移」を防ぐ可能性【最新研…
  • 9
    【クイズ】世界で2番目に「レアアース」の生産量が多…
  • 10
    古代ギリシャの沈没船から発見された世界最古の「コ…
  • 1
    中国戦闘機が「ほぼ垂直に墜落」する衝撃の瞬間...大爆発する機体の「背後」に映っていたのは?
  • 2
    テスラ離れが急加速...世界中のオーナーが「見限る」ワケ
  • 3
    「テスラ時代」の崩壊...欧州でシェア壊滅、アジアでも販売不振の納得理由
  • 4
    「さようなら、テスラ...」オーナーが次々に「売り飛…
  • 5
    テスラ失墜...再販価値暴落、下取り拒否...もはやス…
  • 6
    「一夜にして死の川に」 ザンビアで、中国所有の鉱山…
  • 7
    「今まで食べた中で1番おいしいステーキ...」ドジャ…
  • 8
    市販薬が一部の「がんの転移」を防ぐ可能性【最新研…
  • 9
    テスラ販売急減の衝撃...国別に見た「最も苦戦してい…
  • 10
    【クイズ】アメリカを貿易赤字にしている国...1位は…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中