ガザは米に引き渡される、米兵派遣の必要なし=トランプ氏

トランプ米大統領は6日、パレスチナ地区ガザについて、「戦闘終結後にイスラエルから米国に引き渡されるだろう」という考えを改めて示した。写真は5日、ガザ地区南部のハンユニスで撮影(2025年 ロイター/Hatem Khaled)
James Mackenzie Doina Chiacu
[エルサレム/ワシントン 6日 ロイター] - トランプ米大統領は6日、パレスチナ地区ガザについて、「戦闘終結後にイスラエルから米国に引き渡されるだろう」という考えを改めて示した。また、ガザへの米軍派遣の可能性を否定した。
トランプ大統領は自身のソーシャルメディアで、ガザが米国に引き渡されるまでに「パレスチナ人はすでにこの地域で新しく近代的な住宅のあるはるかに安全で美しいコミュニティーに再定住しているだろう」と述べた。そのため「米軍の派遣は必要ない」とした。
トランプ大統領は4日、イスラエルのネタニヤフ首相との会談後、ガザからパレスチナ人を他の地域に移住させた上で米国が管理し再開発する構想を提案。アラブ諸国を含む国際社会からは非難の声が出ている。
イスラエルのカッツ国防相は6日、ガザから住民が「自発的な退去」をするための計画を準備するよう軍に命じた。さらに「トランプ大統領の大胆な計画を歓迎する。世界では標準である出国や移住の自由をガザ住民も認められるべきだ」と述べた。
イスラエルのサール外相はイタリアのタヤーニ外相との共同会見で、ガザの将来については異なる考え方が必要だが、いかなる住民の退去も自発的でなければならず、他国に受け入れる意思がなければならないと強調した。
トランプ氏が提案を実行するのか、交渉戦術として極端な立場を表明したのかは不明だ。
ルビオ米国務長官は6日、ガザを復興させるには、住民が一時的に他の場所で生活せざるを得ないというのが現実だと記者団に述べた。トランプ氏が提案するガザ開発計画の下で住民が帰還できるかどうかについては言及しなかった。