大統領への「殺し屋雇った」、フィリピン副大統領発言 警備強化
フィリピンのサラ・ドゥテルテ副大統領(写真)は23日早朝の記者会見で、自分が殺された場合にマルコス大統領を暗殺するよう「殺し屋を雇った」との趣旨の発言をした。2022年7月撮影(2024年 ロイター/Lisa Marie David)
Neil Jerome Morales
[マニラ 23日 ロイター] - フィリピンのサラ・ドゥテルテ副大統領は23日早朝の記者会見で、自分が殺された場合にマルコス大統領を暗殺するよう「殺し屋を雇った」との趣旨の発言をした。フィリピンの治安当局は安全対策を強化した。
ドゥテルテ氏は、殺し屋と話をし、自分が殺された場合には、大統領夫妻とロムアルデス下院議長を殺すように命じたと公言。「彼らを殺すまでやめるなと伝え、(殺し屋は)イエスと言った」などと述べた。
自身に対して具体的な脅威があるとはしていない。
大統領警護司令部は、警護プロトコルを強化。「大統領と大統領一家に対するあらゆる脅威を検知し、抑止し、防御するために、法執行機関と緊密に連携している」と発表した。
ドゥテルテ副大統領の発言は、フィリピンで政治的に絶大な影響力を誇るマルコス家とドゥテルテ家の確執が激化していることを示している。ドゥテルテ前大統領の娘であるサラ氏は、6月にマルコス政権の閣僚ポストを辞任。サラ氏とマルコス大統領の2022年の選挙戦勝利をもたらした、両家の政治同盟の崩壊を示唆するものと受け止められた。