ニュース速報

ワールド

OECD原油在庫、2018年は再び増加の公算=IEA

2017年10月02日(月)14時34分

 10月2日、国際エネルギー機関(IEA)は、2018年の経済協力開発機構(OECD)加盟国の原油在庫について、米国でのシェールオイル増産見通しや中国の原油輸入に関する不透明感を背景に増加する可能性があるとの見方を示した。写真はOPECの旗。2013年11月に撮影(2017年 ロイター/Leonhard Foeger)

[シンガポール 2日 ロイター] - 国際エネルギー機関(IEA)は、2018年の経済協力開発機構(OECD)加盟国の原油在庫について、米国でのシェールオイル増産見通しや中国の原油輸入に関する不透明感を背景に増加する可能性があるとの見方を示した。

IEAの石油備蓄市場アナリスト、オリヴィエ・ルジューヌ氏は29日、「OPECの産油量が一定だと仮定した場合、向こう6─9カ月間でOECDの原油在庫が大幅に減少するとは想定していない」とし、18年の原油在庫が増加する可能性を示唆した。

18年に在庫減少が鈍化する背景として、OPEC非加盟国による増産が予想されるという。特に米国におけるシェール生産が増加するとみており、IEAでは日量110万バレルと「莫大な」増産を見込んでいるとした。

さらに中国の原油輸入を取り巻く不透明感も一因という。

中国には確たる原油在庫のデータはないが、同国における今年の原油輸入規模をみる限り在庫はかなり積み上がっていると想定され、他の場所での在庫減少はある程度抑えられるとみられている。

ルジューヌ氏は「(OECDの原油在庫減少見通しにおける)留意点は中国が在庫を積み上げる可能性だ」と述べた。

またIEAは、OPECの産油量が一定だとした場合、今年の平均的な減産量が日量90万バレルになると見込んでおり、その大部分がすでに第2・四半期で実施されているとした。

ロイター
Copyright (C) 2017 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

米バークシャー、24年は3年連続最高益 日本の商社

ワールド

トランプ氏、中国による戦略分野への投資を制限 CF

ワールド

ウクライナ資源譲渡、合意近い 援助分回収する=トラ

ビジネス

ECB預金金利、夏までに2%へ引き下げも=仏中銀総
MAGAZINE
特集:ウクライナが停戦する日
特集:ウクライナが停戦する日
2025年2月25日号(2/18発売)

ゼレンスキーとプーチンがトランプの圧力で妥協? 20万人以上が死んだ戦争が終わる条件は

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    細胞を若返らせるカギが発見される...日本の研究チームが発表【最新研究】
  • 2
    障がいで歩けない子犬が、補助具で「初めて歩く」映像...嬉しそうな姿に感動する人が続出
  • 3
    人気も販売台数も凋落...クールなEVテスラ「オワコン化」の理由
  • 4
    深夜の防犯カメラ写真に「幽霊の姿が!」と話題に...…
  • 5
    がん細胞が正常に戻る「分子スイッチ」が発見される…
  • 6
    トランプが「マスクに主役を奪われて怒っている」...…
  • 7
    口から入ったマイクロプラスチックの行く先は「脳」…
  • 8
    見逃さないで...犬があなたを愛している「11のサイン…
  • 9
    動かないのに筋力アップ? 88歳医大名誉教授が語る「…
  • 10
    「健康寿命」を延ばすのは「少食」と「皮下脂肪」だ…
  • 1
    口から入ったマイクロプラスチックの行く先は「脳」だった?...高濃度で含まれる「食べ物」に注意【最新研究】
  • 2
    がん細胞が正常に戻る「分子スイッチ」が発見される【最新研究】
  • 3
    人気も販売台数も凋落...クールなEVテスラ「オワコン化」の理由
  • 4
    動かないのに筋力アップ? 88歳医大名誉教授が語る「…
  • 5
    朝1杯の「バターコーヒー」が老化を遅らせる...細胞…
  • 6
    7年後に迫る「小惑星の衝突を防げ」、中国が「地球防…
  • 7
    ビタミンB1で疲労回復!疲れに効く3つの野菜&腸活に…
  • 8
    「トランプ相互関税」の範囲が広すぎて滅茶苦茶...VA…
  • 9
    飛行中の航空機が空中で発火、大炎上...米テキサスの…
  • 10
    細胞を若返らせるカギが発見される...日本の研究チー…
  • 1
    週刊文春は「訂正」を出す必要などなかった
  • 2
    中居正広は何をしたのか? 真相を知るためにできる唯一の方法
  • 3
    【一発アウト】税務署が「怪しい!」と思う通帳とは?
  • 4
    口から入ったマイクロプラスチックの行く先は「脳」…
  • 5
    「健康寿命」を延ばすのは「少食」と「皮下脂肪」だ…
  • 6
    1日大さじ1杯でOK!「細胞の老化」や「体重の増加」…
  • 7
    がん細胞が正常に戻る「分子スイッチ」が発見される…
  • 8
    戦場に「北朝鮮兵はもういない」とロシア国営テレビ.…
  • 9
    世界初の研究:コーヒーは「飲む時間帯」で健康効果…
  • 10
    「DeepSeekショック」の株価大暴落が回避された理由
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中