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OECD原油在庫、2018年は再び増加の公算=IEA
10月2日、国際エネルギー機関(IEA)は、2018年の経済協力開発機構(OECD)加盟国の原油在庫について、米国でのシェールオイル増産見通しや中国の原油輸入に関する不透明感を背景に増加する可能性があるとの見方を示した。写真はOPECの旗。2013年11月に撮影(2017年 ロイター/Leonhard Foeger)
[シンガポール 2日 ロイター] - 国際エネルギー機関(IEA)は、2018年の経済協力開発機構(OECD)加盟国の原油在庫について、米国でのシェールオイル増産見通しや中国の原油輸入に関する不透明感を背景に増加する可能性があるとの見方を示した。
IEAの石油備蓄市場アナリスト、オリヴィエ・ルジューヌ氏は29日、「OPECの産油量が一定だと仮定した場合、向こう6─9カ月間でOECDの原油在庫が大幅に減少するとは想定していない」とし、18年の原油在庫が増加する可能性を示唆した。
18年に在庫減少が鈍化する背景として、OPEC非加盟国による増産が予想されるという。特に米国におけるシェール生産が増加するとみており、IEAでは日量110万バレルと「莫大な」増産を見込んでいるとした。
さらに中国の原油輸入を取り巻く不透明感も一因という。
中国には確たる原油在庫のデータはないが、同国における今年の原油輸入規模をみる限り在庫はかなり積み上がっていると想定され、他の場所での在庫減少はある程度抑えられるとみられている。
ルジューヌ氏は「(OECDの原油在庫減少見通しにおける)留意点は中国が在庫を積み上げる可能性だ」と述べた。
またIEAは、OPECの産油量が一定だとした場合、今年の平均的な減産量が日量90万バレルになると見込んでおり、その大部分がすでに第2・四半期で実施されているとした。