ニュース速報

ワールド

「パナマ文書」、中国当局が報道規制 記事削除や検索制限も

2016年04月05日(火)14時55分

 4月5日、パナマの法律事務所から機密の金融取引文書、いわゆる「パナマ文書」が流出した事件をめぐって、中国当局は報道規制をかけている。写真は中国習近平国家主席。北京で3月撮影(2016年 ロイター/Jason Lee)

[北京 5日 ロイター] - パナマの法律事務所から機密の金融取引文書、いわゆる「パナマ文書」が流出した事件をめぐって、中国当局は報道規制をかけている。オンラインニュースの一部の記事を削除したり、検索も制限しているようだ。

「パナマ文書」では、世界の著名人や資産家によるタックスヘイブンを利用した課税逃れや資金洗浄の実態が暴かれているとされる。文書には、ロシアのプーチン大統領の友人のほか、英国、アイスランド、パキスタン各国首相の親族、ウクライナ大統領らの名前が上がっている。

文書に含まれる情報の一部を報じた国際調査報道ジャーナリスト連合(ICIJ)によると、文書には中国の習近平国家主席など、同国の現職・旧指導部の一族に関連したオフショア企業が入っているという。

中国政府からは「パナマ文書」について、公式な発表などはない。ロイターは国務院広報室にコメントを求めたが、現時点で回答はない。

中国国営メディアは「パナマ文書」をほとんど報道していない。中国の検索エンジンで「パナマ」をサーチすると、この件に関する中国メディアの記事が出てくるが、リンクの多くは機能しないか、もしくは、スポーツスターをめぐる疑惑に関連した記事に飛ぶようになっている。

ロイター
Copyright (C) 2016 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

米関税の10%基本税率、シンガポール首相「交渉の余

ビジネス

午後3時のドルは147円半ば、関税交渉控え楽観広が

ワールド

中国「農業強国」10カ年計画、35年までに安定した

ワールド

マスク氏、関税撤回をトランプ氏に進言 聞き入れられ
MAGAZINE
特集:トランプ関税大戦争
特集:トランプ関税大戦争
2025年4月15日号(4/ 8発売)

同盟国も敵対国もお構いなし。トランプ版「ガイアツ」は世界恐慌を招くのか

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    【話題の写真】高速列車で前席のカップルが「最悪の行為」に及ぶ...インド人男性の撮影した「衝撃写真」にネット震撼【画像】
  • 2
    健康寿命を伸ばすカギは「人体最大の器官」にあった...糖尿病を予防し、がんと闘う効果にも期待が
  • 3
    ひとりで海にいた犬...首輪に書かれた「ひと言」に世界が感動
  • 4
    「吐きそうになった...」高速列車で前席のカップルが…
  • 5
    紅茶をこよなく愛するイギリス人の僕がティーバッグ…
  • 6
    反トランプのうねり、どこまで大きくなればアメリカ…
  • 7
    ロシア黒海艦隊をドローン襲撃...防空ミサイルを回避…
  • 8
    フジテレビが中居正広に対し損害賠償を請求すべき理由
  • 9
    流石にこれは「非常識」?...夜間フライト中に乗客が…
  • 10
    これが中国の「スパイ船」...オーストラリア沖に出現…
  • 1
    ひとりで海にいた犬...首輪に書かれた「ひと言」に世界が感動
  • 2
    【話題の写真】高速列車で前席のカップルが「最悪の行為」に及ぶ...インド人男性の撮影した「衝撃写真」にネット震撼【画像】
  • 3
    健康寿命を伸ばすカギは「人体最大の器官」にあった...糖尿病を予防し、がんと闘う効果にも期待が
  • 4
    自らの醜悪さを晒すだけ...ジブリ風AIイラストに「大…
  • 5
    中居正広は何をしたのか? 真相を知るためにできる…
  • 6
    5万年以上も前の人類最古の「物語の絵」...何が描か…
  • 7
    【クイズ】日本の輸出品で2番目に多いものは何?
  • 8
    ロシア黒海艦隊をドローン襲撃...防空ミサイルを回避…
  • 9
    「最後の1杯」は何時までならOKか?...コーヒーと睡…
  • 10
    8日の予定が286日間に...「長すぎた宇宙旅行」から2…
  • 1
    中国戦闘機が「ほぼ垂直に墜落」する衝撃の瞬間...大爆発する機体の「背後」に映っていたのは?
  • 2
    ひとりで海にいた犬...首輪に書かれた「ひと言」に世界が感動
  • 3
    「さようなら、テスラ...」オーナーが次々に「売り飛ばす」理由とは?
  • 4
    【話題の写真】高速列車で前席のカップルが「最悪の…
  • 5
    「一夜にして死の川に」 ザンビアで、中国所有の鉱山…
  • 6
    「今まで食べた中で1番おいしいステーキ...」ドジャ…
  • 7
    市販薬が一部の「がんの転移」を防ぐ可能性【最新研…
  • 8
    テスラ販売急減の衝撃...国別に見た「最も苦戦してい…
  • 9
    健康寿命を伸ばすカギは「人体最大の器官」にあった.…
  • 10
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中