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米国務長官、南シナ海問題で中国に強硬姿勢貫く構え

5月13日、ケリー米国務長官は訪中時、中国が埋め立て作業を進める南シナ海について、航行や上空飛行の自由が維持されることが重要との見解を強調する方針。トルコで13日撮影(2015年 ロイター/JOSHUA ROBERTS)
[ワシントン 13日 ロイター] - ケリー米国務長官は16─17日に予定される訪中の際に、中国が南シナ海で進めている大規模な埋め立て作業について、地域の安定だけでなく、米国との関係にも悪影響を及ぼす恐れがあると、中国側に強硬な姿勢を貫く方針。国務省高官が13日、明らかにした。
同高官は、埋め立て作業が領有権を主張する根拠にはならないと指摘。ケリー国務長官は、中国側に対して、同国のイメージや、周辺各国との関係、ひいては米中関係においても、非常にマイナスの結果をもたらすことになると強調するだろうと語った。
ケリー長官はまた、米国が同海域での航行や上空飛行の自由が維持されるよう引き続き注力していくことを中国側にはっきり伝える予定だという。
米当局者は12日、カーター国防長官が、中国が埋め立て作業を行う南シナ海の南沙諸島周辺に米軍機・艦船派遣を含めた選択肢を要請したことを明らかにしていた。
これに対し、中国外務省報道官は「極めて懸念している」と表明。航行の自由は、外国の艦船や航空機が他国の領海・領空に自由に侵入できることではないと述べた。
ケリー長官の訪中は、6月の米中戦略経済対話や9月に見込まれる習近平国家主席の訪米に備えた準備が目的だが、協調ムードよりも対立色が濃くなりそうだ。
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