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米大統領が対「イスラム国」武力行使案、地上部隊の限定投入も

2015年02月12日(木)11時31分

 2月11日、オバマ米大統領は「イスラム国」に対する武力行使を認める文書を議会に提出した。写真はインディアナポリスで6日撮影(2015年 ロイター/Kevin Lamarque)

[ワシントン 11日 ロイター] - オバマ米大統領は11日、過激派「イスラム国」に対する武力行使を認める決議案を議会に提出した。人質の救出といった一定の地上作戦を可能とする内容を盛り込んだが、共和党からの批判に加え、民主党からも中東での新たな戦争を懸念する声が上がっている。

議会で多数派を握る共和党は、オバマ政権の外交政策はあまりに消極的だとして、より強力な措置を求めている。

オバマ大統領の決議案は、イラクやアフガニスタンの時のような「長期で大規模な地上作戦」を意図していないほか、期限を3年としている。

大統領は軍事行動が困難なことは今後も変わらないと認めたうえで、「しかし、われわれの有志連合は攻勢に出ている。ISIL(イスラム国)は守勢であり、ISILは敗北する」とテレビを通じて述べた。

民主党議員の多くは地上部隊投入にはより厳しい制限をかけるべきなどとして決議案への懸念を表明しており、決議案の承認は困難とみられている。

オバマ大統領は決議案の作成で共和・民主両党と協議したとしたうえで、今後も協議を続けると述べた。期限については、2017年に次期大統領が就任する際、議会が再検討できるようするために設けたとした。

決議案はイスラム国が「卑劣な暴力行為や集団処刑を行っている」と指摘。数千人の市民を殺害し、アラブ世界の中心でジハードの拠点をつくろうとイラクとシリアで支配地域を確保しているとした。

また、西側の援助活動家やジャーナリスト、ヨルダン人パイロットを殺害し、国際的な激しい怒りを買っているとも指摘した。

決議案は上下両院の承認が必要。共和党のベイナー下院議長は記者団に対し、「(決議案で示された)この戦略で大統領が成し遂げることを望むミッションが達成できるとは思えない」と述べ、議会での審議を経て決議案の内容は変わるとの見方を示した。

*内容を追加します。

ロイター
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