3月31日、ロシアのメドベージェフ首相は、クリミアを経済特区に指定する方針を示した。写真はシンフェロポリで同日撮影(2014年 ロイター/RIA Novosti/Alexander Astafyev/Pool)
[シンフェロポリ(クリミア)/キエフ 31日 ロイター] -ロシアのメドベージェフ首相は31日、クリミアを経済特区に指定する方針を示した。
クリミアをウクライナに返還するよう西側諸国がロシアに求めるなか、ロシアの支配を誇示した格好だ。
同首相は複数の閣僚と共にシンフェロポリに到着後、クリミアの指導者らも集めて政府部内の会合を開いた。
同首相は「地域発展に十分な収入が得られるようにするため、半島に可能な限り投資家に魅力的な環境を整えるのがわれわれの狙いだ」と指摘。経済特区は「特別税制や関税制度を活用するほか、行政手続きも最小限度に簡素化する」と説明した。
同首相は、クリミアの公務員約14万人の賃金のほか、年金を引き上げ、クリミアを観光の拠点とすることや、エネルギー網の保護、道路や鉄道、空港の改善に向けた措置を講じるとした。
一方、ウクライナ外務省のペレビニス報道官は同日、記者団に対し、メドベージェフ首相のクリミア訪問について、事前の合意を得ないまま行われ、国際社会の規範に「露骨な形で違反」していると非難した。