富士通、今期営業益35%増を予想 関税影響「善しあしは微妙」

4月24日、富士通は2026年3月期の連結売上収益(米国会計基準)が前年比2.8%減の3兆4500億円、営業利益が同35.8%増の3600億円になるとの見通しを発表した。写真は富士通のロゴで、2024年2月撮影(2025年 ロイター/Dado Ruvic)
Kentaro Okasaka
[東京 24日 ロイター] - 富士通は24日、2026年3月期の連結売上収益(国際会計基準)が前年比2.8%減の3兆4500億円、営業利益が同35.8%増の3600億円になるとの見通しを発表した。ハードウエア事業で同13.8%の減収を見込み、主力のサービスソリューション事業でも為替影響による減収や欧州での需要減を織り込んだ。
磯部武司副社長は記者会見で、トランプ米政権の関税政策による直接的な影響は極めて限定的だとする一方、「客のIT投資抑制や世界的な景気後退といった不透明感は感じている。間接的な影響は一定程度あると見込んでいる」と説明。
対応に苦慮したり、対策を考えたりしている顧客の声も聞いているとし「この影響がどれほどITスペンド(消費)に効くのか。DX(デジタルトランスフォーメーション)をより進めることによって事業効率を上げて対応するという選択肢もある。プラスと出るかマイナスと出るかは微妙なのかなとも思っている」とも語った。
25年3月期の連結営業利益は前年比77.5%増の2650億円だった。サービスソリューション事業で顧客のビジネス成長と社会課題解決を支援する事業モデル「ユーバンス」の売上収益が前年比31%増と好調だった。増収効果に加え、採算改善も進んだとしている。