不確実性の「劇的な高まり」悪化も=シュナーベルECB専務理事

欧州中央銀行(ECB)のシュナーベル専務理事は5日、ユーロ圏経済が直面する長年の構造的な逆風が不確実性の急激な高まりで悪化しているとし、米国の関税措置を受けてさらに強まる恐れがあるとの見方を示した。写真は独フランクフルトで3月撮影(2025年 ロイター/Jana Rodenbusch)
[チェルノッビオ(イタリア) 5日 ロイター] - 欧州中央銀行(ECB)のシュナーベル専務理事は5日、ユーロ圏経済が直面する長年の構造的な逆風が不確実性の急激な高まりで悪化しているとし、米国の関税措置を受けてさらに強まる恐れがあるとの見方を示した。
イタリア北部で行った講演で、ECBは今後数週間、トランプ米大統領が2日発表した関税措置によるユーロ圏の成長率とインフレ率への影響を注視すると述べた。
これまでのところ「不確実性の劇的な高まり」が起きているとし、まだ始まりに過ぎない可能性があると指摘。「一部では『解放の日』が不確実性のピークとの見方もあったが、私は確信していない」と述べた。
欧州連合(EU)が米国を利用するために創設されたとのトランプ氏の主張を一蹴し、「EUは米国を利用するために生まれたのではなく、欧州の繁栄のために生まれた」と語った。