英インフレ期待上昇を懸念、現時点では安定=グリーン中銀政策委員

4月1日、イングランド銀行(英中央銀行)のグリーン金融政策委員はインフレ期待が高まっていることを懸念しているものの、現時点では依然安定しているとの見解を示した。英中銀前で2月撮影(2025年 ロイター/Toby Melville)
[1日 ロイター] - イングランド銀行(英中央銀行)のグリーン金融政策委員は1日、インフレ期待が高まっていることを懸念しているものの、現時点では依然安定しているとの見解を示した。
グリーン氏は王立経済学会主催の会議で「インフレ期待は安定していると確信しているが、過去6カ月間上昇傾向にあることは懸念される」と発言した。「現時点では赤信号が点滅するような事態ではない」とも述べた。
また、報復関税を伴う貿易戦争は、英国経済に「おそらくディスインフレ効果」をもたらすとの見解を示したが、現時点ではモデルの予測をうのみにせず慎重に解釈する必要があると述べた。
さらに、貿易戦争の影響が各国経済に波及する際に、為替レートが主要な経路となる可能性が高いとの見方を示した。
「現在見られる不確実性の影響で国際的な基軸通貨としてのドルの役割が幾分弱まる可能性もあり、為替レートがどう動くかは予想が難しい」と語った。