テスラ世界販売、第1四半期13%減 マスク氏への反発響く

米電気自動車(EV)大手テスラが2日発表した第1・四半期(1─3月期)の世界納車台数は、13%減の33万6681台だった。2023年10月、カリフォルニア州エンシニータスで撮影(2025年 ロイター/Mike Blake)
Akash Sriram
[2日 ロイター] - 米電気自動車(EV)大手テスラが2日発表した第1・四半期(1─3月期)の世界納車台数は前年同期比13%減の33万6681台と、約3年ぶりの低水準となった。イーロン・マスク最高経営責任者(CEO)の右派的な政治的発言や米連邦政府職員の大幅削減策などへの反発が販売に影響したとみられる。
競争激化やラインナップ刷新の遅れも響き、米国に加え多くの欧州諸国や中国で販売が低迷した。
ビジブル・アルファがまとめたアナリスト15人による予想は約37万2410台だった。
トランプ政権で「政府効率化省(DOGE)」を率い、政治的な発言力を強めるマスク氏の言動への反発から、テスラ車への放火やテスラのショールームや充電設備の破壊が相次いでいる。米国では、マスク氏は政府の人員削減などを主導。また年初には、欧州でドイツ総選挙を控える中、反移民・反イスラムの政党「ドイツのための選択肢(AfD)」を支持するコメントを出し、物議を醸した。
ウェドブッシュ・セキュリティーズのアナリスト、ダン・アイブス氏は「いかなる物差しで測っても大惨事」とし、「第1・四半期が悪い内容になると想定していたが、予想以上に悪かった」と述べた。
1日に明らかになったテスラの3月の欧州主要国での販売は振るわず。フランスとスウェーデンでの販売台数が3カ月連続で前年割れとなり、第1・四半期の販売台数は2021年以降で最低となった。
また、調査会社カウンターポイント・リサーチによると、中国EV大手、比亜迪(BYD)はテスラを抜いてEVメーカーとして今年初めて世界首位になる公算が大きい。市場シェアは15.7%と、テスラの15.3%を上回る。
<新型モデルYに期待>
テスラの株価は一時6%超下落したが、マスク氏が近くトランプ政権の役職から退く予定だと報じられると反転し、5.3%高で引けた。
ストック・トレーダー・ネットワークのチーフストラテジスト、デニス・ディック氏は、辞任報道について「まさに株が必要としていたものだ」とし、「株主はマスク氏がテスラブランド再建に集中する時間を取ることを求めている」と述べた。
マスク氏は昨年、25年の売上高が20─30%増加すると見通し、今年前半に低価格モデルを発売すると述べたほか、ピックアップトラック「サイバートラック」の需要にも期待をかけていた。
ところが、低価格モデルは進捗がほとんどなく、サイバートラックも品質懸念で低迷している。
マスク氏は1月の決算説明会で従来の成長予測に触れなかったが、今年は成長軌道に戻ると述べた。第1・四半期決算は22日に発表される。
テスラは今年、主力の多目的スポーツ車(SUV)「モデルY」の新型を中国や欧米で発売。投資家は、モデルYの需要がBYDなど中国のライバル企業との競争に対抗できるかどうか見守っている。