ニュース速報
ビジネス

ユーロ圏GDP、第4四半期は前期比横ばい 予想下回る

2025年01月30日(木)19時48分

 欧州連合(EU)統計局(ユーロスタット)が30日発表した2024年第4・四半期のユーロ圏域内総生産(GDP)速報値は前期比横ばいだった。フランクフルトで2023年11月撮影(2025年 ロイター/Kai Pfaffenbach)

Balazs Koranyi

[フランクフルト 30日 ロイター] - 欧州連合(EU)統計局(ユーロスタット)が30日発表した2024年第4・四半期のユーロ圏域内総生産(GDP)速報値は前期比横ばいだった。

個人消費が低迷した。景気の回復が一段と遅れるとの懸念が強まっている。

ロイターがまとめた市場予想は0.1%増だった。ドイツ経済が2年連続でマイナス成長となったことが響いた。

ユーロ圏経済は過去2年間、低迷している。エネルギーコストの上昇で産業が打撃を受けているほか、政府の財政余力も乏しい。家計の貯蓄率は上昇し、消費に悪影響が出ている。

労働市場の軟化や米国との貿易戦争に対する懸念も圧迫要因だ。

ただ、第4・四半期のGDPが予想を下回った背景には、アイルランドが1.3%のマイナス成長となったことがあるとの指摘も出ている。同国はハイテク企業や製薬会社など、多くの多国籍企業が拠点を置いており、GDP統計をゆがめる傾向がある。

ユーロ圏の第4・四半期のGDPは前年同期比では0.9%増。市場予想の1.0%増を下回った。

国別ではドイツとフランスがマイナス成長。イタリアはゼロ成長、スペインは0.8%増だった。

ユーロスタットが同時に発表した24年12月のユーロ圏の失業率は6.3%と、前月の6.2%から悪化した。労働市場の問題が浮き彫りとなった。

ロイター
Copyright (C) 2025 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

仏当局、ディープシークに質問へ プライバシー保護巡

ビジネス

ECB総裁、チェコ中銀の「外貨準備にビットコイン」

ビジネス

米マスターカード、第4四半期利益が予想上回る 年末

ワールド

米首都近郊の旅客機と軍ヘリの空中衝突、空域運用の課
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:トランプ革命
特集:トランプ革命
2025年2月 4日号(1/28発売)

大統領令で前政権の政策を次々覆すトランプの「常識の革命」で世界はこう変わる

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    中居正広は何をしたのか? 真相を知るためにできる唯一の方法
  • 2
    週刊文春は「訂正」を出す必要などなかった
  • 3
    「DeepSeekショック」の株価大暴落が回避された理由
  • 4
    今も続いている中国「一帯一路2.0」に、途上国が失望…
  • 5
    東京23区内でも所得格差と学力格差の相関関係は明らか
  • 6
    ピークアウトする中国経済...「借金取り」に転じた「…
  • 7
    空港で「もう一人の自分」が目の前を歩いている? …
  • 8
    DeepSeekショックでNVIDIA転落...GPU市場の行方は? …
  • 9
    トランプのウクライナ戦争終結案、リーク情報が本当…
  • 10
    血まみれで倒れ伏す北朝鮮兵...「9時間に及ぶ激闘」…
  • 1
    中居正広は何をしたのか? 真相を知るためにできる唯一の方法
  • 2
    世界初の研究:コーヒーは「飲む時間帯」で健康効果が異なる【最新研究】
  • 3
    週刊文春は「訂正」を出す必要などなかった
  • 4
    緑茶が「脳の健康」を守る可能性【最新研究】
  • 5
    「DeepSeekショック」の株価大暴落が回避された理由
  • 6
    DeepSeekショックでNVIDIA転落...GPU市場の行方は? …
  • 7
    血まみれで倒れ伏す北朝鮮兵...「9時間に及ぶ激闘」…
  • 8
    有害なティーバッグをどう見分けるか?...研究者のア…
  • 9
    煩雑で高額で遅延だらけのイギリス列車に見切り...鉄…
  • 10
    日鉄「逆転勝利」のチャンスはここにあり――アメリカ…
  • 1
    ティーバッグから有害物質が放出されている...研究者が警告【最新研究】
  • 2
    有害なティーバッグをどう見分けるか?...研究者のアドバイス【最新研究・続報】
  • 3
    体の筋肉量が落ちにくくなる3つの条件は?...和田秀樹医師に聞く「老けない」最強の食事法
  • 4
    中居正広は何をしたのか? 真相を知るためにできる…
  • 5
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
  • 6
    「涙止まらん...」トリミングの結果、何の動物か分か…
  • 7
    「戦死証明書」を渡され...ロシアで戦死した北朝鮮兵…
  • 8
    中国でインフルエンザ様の未知のウイルス「HMPV」流…
  • 9
    失礼すぎる!「1人ディズニー」を楽しむ男性に、女性…
  • 10
    戦場に「杖をつく兵士」を送り込むロシア軍...負傷兵…
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中