午前の日経平均は続落、円高進行が重し 輸出関連株が軟調
11月27日、午前の東京株式市場で日経平均は、前営業日比276円15銭安の3万8165円85銭と、続落して取引を終えた。写真は都内で2022年6月撮影(2024年 ロイター/ISSEI KATO)
Hiroko Hamada
[東京 27日 ロイター] - 前場の東京株式市場で日経平均は、前営業日比276円15銭安の3万8165円85銭と、続落して取引を終えた。為替の円高進行を嫌気した売りで、日経平均は一時370円安となる場面があった。自動車など輸出関連株が軟調だった一方、ディフェンシブ株は底堅く推移した。
日経平均は前営業日比114円安でスタートした後、すぐに下げ幅を拡大。対ドルでの円高が進むと日本株も下げ幅を広げ、379円安の3万8062円77銭で午前の安値を付けた。足元のドルは152円台後半と、前日午後3時時点に比べて1円ほど円高となっている。売りが一巡した後は3万8100円台を中心に小動きとなったが、プライム市場では9割近くの銘柄が値下がりし、弱い地合いが続いた。
市場では「トランプ次期政権ではさらに関税強化に動く可能性もあり、株式市場にとっては好ましい状況ではない」(GCIアセットマネジメントのポートフォリオマネージャー・池田隆政氏)との声が聞かれた。目先については「米経済指標次第では一段と為替の円高が進むとの警戒感も意識され、上値を追いづらい」(池田氏)という。
一方、業種別では医薬品などが上昇し、「外部要因が企業業績へ与える影響が比較的少ないディフェンシブ株は買われやすい」(国内証券・ストラテジスト)との指摘があった。
TOPIXは0.85%安の2666.58ポイントで取引を終了。東証プライム市場の売買代金は2兆1250億6200万円だった。東証33業種では、医薬品、その他製品、サービスなど4業種が値上がり。非鉄金属、輸送用機器、海運など29業種は値下がりした。
個別では、自動車株が軒並み安く、マツダ、日産自動車が5%超安、三菱自動車工業が4%超安となった。主力のトヨタ自動車は3%超安。指数寄与度の大きいファーストリテイリング、東京エレクトロンは小幅安、アドバンテストは3%超安だった。
前日に株式売り出しを発表したサンリオは13%超安で、プライム市場の値下がり率トップとなった。
プライム市場の騰落数は、値上がり203銘柄(12%)に対し、値下がりが1418銘柄(86%)、変わらずが24銘柄(1%)だった。