米財務長官、強力な資本要件を支持 銀行規則の調整は有益
10月29日、イエレン米財務長官は、金融機関の活動に合わせて銀行規制の複雑さや厳しさを調整し続けることが過度なコンプライアンス負担を防ぐ上で重要だとしつつ、厳格な自己資本要件を支持する考えを示した。ニューヨークで17日撮影(2024年 ロイター/Andrew Kelly)
David Lawder
[29日 ロイター] - イエレン米財務長官は29日、金融機関の活動に合わせて銀行規制の複雑さや厳しさを調整し続けることが過度なコンプライアンス負担を防ぐ上で重要だとしつつ、厳格な自己資本要件を支持する考えを示した。
イエレン氏はニューヨークで開催された米銀行協会の年次総会で、複数の当局による規制で銀行の負担が増大していることについて問われ、2007─09年の金融危機後に導入された強力な資本要件は米経済がコロナ禍を乗り切るのに役立ったと指摘。
「私は健全で底堅い経済を築くには銀行システムの健全性がいかに重要かを知っているので、健全な経済を支えることができる銀行システムを確立するために強固な資本流動性を重視している」と述べた。
「かなりの負担があることは認識してる」とした上で、規制を調整することで小規模銀行の負担が軽減されることを望むとした。
また、昨年のシリコンバレー銀行とシグネチャーバンクの破綻後の混乱で明らかになった脆弱性に対処するため、財務省と規制当局が銀行業界と協力すると述べた。