ニュース速報
ビジネス

FRB大幅利下げ観測一段と高まる、前NY連銀総裁が新コメント

2024年09月17日(火)02時11分

米短期金融市場で、FRBが17─18日の会合で0.50%ポイントの大幅利下げを決定するとの確率が約60%と、前週末の45%から一段と上昇した。 2012年、ワシントンで撮影(2024年 ロイター/Joshua Roberts/File Photo)

Gertrude Chavez-Dreyfuss

[ニューヨーク 16日 ロイター] - 16日の短期金融市場で、米連邦準備理事会(FRB)が17─18日の会合で0.50%ポイントの大幅利下げを決定するとの確率が約60%と、前週末の45%から一段と上昇した。

FRBの大幅利下げ観測を背景に、外国為替市場でドル/円が140円を下抜け、一時139.58円まで下落した。

FRBは今回の連邦公開市場委員会(FOMC)で利下げを決定するとの見方が大勢。これまで利下げ幅は0.25%ポイントになるとの見方が優勢だった。ただ先週、ニューヨーク連銀のダドリー前総裁が0.50%ポイントの利下げを実施する強い論拠があるとの認識を示したほか、米紙ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)と英紙ファイナンシャル・タイムズ(FT)が0.50%ポイントの利下げが実施される選択肢はなお残っていると報じ、大幅利下げ観測が高まっている。

この日はダドリー氏がブルームバーグ・ニュースの論説記事で、FRBは今回の会合で大幅利下げを決定する必要があるとの見解を改めて表明。FRBが担う物価安定と最大雇用という2つの責務に一段の均衡がみられていることは、金融政策が景気を冷やしもせず過熱もさせない中立的なものであるべきことを示していると指摘。「短期金利は中立水準を大きく上回っている。この差をできるだけ早く是正する必要がある」と述べた。

コンベラのグローバル・マクロストラテジスト、ボリス・コバチェビッチ氏は、金融政策の波及に時間がかかることを踏まえると、利下げ幅はそれほど重要ではないと指摘。ただ「0.50%ポイントの利下げが決定されれば、市場にまだ知られていない情報をFRBが入手している可能性があり、米経済が景気後退(リセッション)に陥るリスクが現時点での織り込みより高い恐れがある」と述べた。

ロイター
Copyright (C) 2024 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

再送レバノンでヒズボラ通信機器また爆発、日本製か 

ビジネス

バーゼル3見直し案の承認時期は未定=米FRB議長

ワールド

深セン日本人学校の男児死亡、中国に日本人の安全確保

ビジネス

ドル143円前半に上昇、過度な米利下げ期待の剥落で
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:ニュースが分かる ユダヤ超入門
特集:ニュースが分かる ユダヤ超入門
2024年9月17日/2024年9月24日号(9/10発売)

ユダヤ人とは何なのか? なぜ世界に離散したのか? 優秀な人材を輩出した理由は? ユダヤを知れば世界が分かる

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    クローン病と潰瘍性大腸炎...手ごわい炎症性腸疾患に高まる【新たな治療法】の期待
  • 2
    北朝鮮で10代少女が逮捕、見せしめに...視聴した「禁断の韓国ドラマ」とは?
  • 3
    「ポケットの中の爆弾」が一斉に大量爆発、イスラエルのハイテク攻撃か
  • 4
    北朝鮮、泣き叫ぶ女子高生の悲嘆...残酷すぎる「緩慢…
  • 5
    浮橋に集ったロシア兵「多数を一蹴」の瞬間...HIMARS…
  • 6
    「トランプ暗殺未遂」容疑者ラウスとクルックス、殺…
  • 7
    キャサリン妃とメーガン妃の「ケープ」対決...最も優…
  • 8
    地震の恩恵? 「地震が金塊を作っているかもしれない…
  • 9
    岸田政権「円高容認」の過ち...日本経済の成長率を高…
  • 10
    米大統領選を左右するかもしれない「ハリスの大笑い」
  • 1
    「LINE交換」 を断りたいときに何と答えますか? 銀座のママが説くスマートな断り方
  • 2
    「もはや手に負えない」「こんなに早く成長するとは...」と飼い主...住宅から巨大ニシキヘビ押収 驚愕のその姿とは?
  • 3
    北朝鮮、泣き叫ぶ女子高生の悲嘆...残酷すぎる「緩慢な処刑」、少女が生き延びるのは極めて難しい
  • 4
    キャサリン妃とメーガン妃の「ケープ」対決...最も優…
  • 5
    【クイズ】自殺率が最も高い国は?
  • 6
    北朝鮮で10代少女が逮捕、見せしめに...視聴した「禁…
  • 7
    ロシア空軍が誇るSu-30M戦闘機、黒海上空でウクライ…
  • 8
    エリザベス女王とフィリップ殿下の銅像が完成...「誰…
  • 9
    ウィリアムとヘンリーの間に「信頼はない」...近い将…
  • 10
    世界に離散、大富豪も多い...「ユダヤ」とは一体何な…
  • 1
    「LINE交換」 を断りたいときに何と答えますか? 銀座のママが説くスマートな断り方
  • 2
    エリート会社員が1600万で買ったマレーシアのマンションは、10年後どうなった?「海外不動産」投資のリアル事情
  • 3
    年収分布で分かる「自分の年収は高いのか、低いのか」
  • 4
    「棺桶みたい...」客室乗務員がフライト中に眠る「秘…
  • 5
    「まるで別人」「ボンドの面影ゼロ」ダニエル・クレ…
  • 6
    森ごと焼き尽くす...ウクライナの「火炎放射ドローン…
  • 7
    「あの頃の思い出が詰まっている...」懐かしのマクド…
  • 8
    「もはや手に負えない」「こんなに早く成長するとは.…
  • 9
    止まらない爆発、巨大な煙...ウクライナの「すさまじ…
  • 10
    ウクライナ軍のクルスク侵攻はロシアの罠か
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中