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短期金利連動の変動債発行へ、財務省が近く予算要求=政府筋

2024年07月03日(水)16時12分

 7月3日、財務省が、短期金利に連動する新たな変動利付債の導入に向けて近く予算要求することが分かった。写真は都内の財務省庁舎。2020年4月撮影(2024年 時事通信)

Takaya Yamaguchi

[東京 3日 ロイター] - 財務省が、短期金利に連動する新たな変動利付債の導入に向けて近く予算要求することが分かった。複数の政府筋が3日、明らかにした。金利が上昇した場合のリスクを減らし、国債の買い入れを減額する日銀に代わる購入層の需要を喚起したい考え。

財務省は早ければ2026年度の発行を想定し、25年度予算の概算要求にシステム改修費用を計上する。2年物や5年物として発行する案が浮上している。当局者のコメントは得られていない。

変動債は通常の固定利付債と異なり、日銀が利上げしても保有時の利率が連動する。買い手の金利リスク量の低減につながり、日銀が国債の買い入れを今後減らしていく中で銀行勢の購入を促す選択肢になるとみている。

財務省は、過去に15年物の変動債を発行した。新たに発行する変動債は償還期間を短くし、銀行が購入しやすい商品設計とする。年末にかけ市場関係者と次年度の国債発行計画を協議するのと併せ、具体的な商品設計を詰める。

日銀は7月末の金融政策決定会合で、これまで買い入れてきた国債の購入量を減らすことを決定する。財務省は発行年限の短期化や新たな変動利付債などを導入して国債の安定消化につなげたい考え。

(山口貴也 編集:久保信博)

ロイター
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