ニュース速報

ビジネス

アリババ傘下の金融アントが香港上場を計画、時価総額2000億ドル超

2020年07月08日(水)20時05分

 7月8日、中国電子商取引大手アリババ・グループ傘下の金融会社アント・グループが年内にも香港市場で新規株式公開(IPO)を行う計画であることが関係筋の話で明らかになった。時価総額2000億ドル以上を目指しているという。写真は浙江省杭州市のアント本社。2018年1月撮影(2020年 ロイター/Shu Zhang)

[香港 8日 ロイター] - 中国電子商取引大手アリババ・グループ傘下の金融会社アント・グループが年内にも香港市場で新規株式公開(IPO)を行う計画であることが関係筋の話で明らかになった。時価総額2000億ドル以上を目指しているという。

関係筋によると、アントは香港と中国本土での同時上場を探ってきたが、香港市場のほうが手続きが円滑に進むとの見方から、香港への上場を優先する計画に傾いている。

IPOでは5%から10%の株式売却を検討しているという。実現すれば今年の世界最大のIPOとなる。

同筋はアントが過去数か月間、アドバイザーとIPOについて協議してきたと述べた。ただ計画の詳細は決まっておらず、変更になる可能性もあるとしている。

アントはIPO計画に関する情報は正確ではないと述べた。アリババのコメントは得られていない。

アントはアリババ・グループ・ホールディングス<9988.HK>が株式の33%を保有し、アリババの創業者馬雲(ジャック・マー)氏が経営権を握っている。本社は中国東部の杭州。

アントは2018年の資金調達時は企業評価額が約1500億ドルだったが、少数が2019年終盤に企業評価額2000億ドルの水準で取引された。[nL4N29P0IN]

同社は中国のモバイル金融のトップ企業で、アプリを通じた融資や決済、保険、資産運用などのサービスを手掛ける。最近では金融リスクに関する規制が強まる中、フィンテックに力を入れている。

ロイターが把握した決算書類によれば、昨年の収入はおよそ1200億元(171億ドル)、純利益は約170億元だった。

アントの香港市場上場が実現すれば、国家安全維持法の施行で揺らぐ香港の国際金融センターとしての地位を高めることになる。

ロイター
Copyright (C) 2020 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

米中関係の「マイナス要因」なお蓄積と中国外相、米国

ビジネス

デンソーの今期営業益予想87%増、政策保有株は全株

ワールド

トランプ氏、大学生のガザ攻撃反対は「とてつもないヘ

ビジネス

米メルク、通期業績予想を上方修正 抗がん剤キイト
MAGAZINE
特集:世界が愛した日本アニメ30
特集:世界が愛した日本アニメ30
2024年4月30日/2024年5月 7日号(4/23発売)

『AKIRA』からジブリ、『鬼滅の刃』まで、日本アニメは今や世界でより消費されている

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 2

    「すごい胸でごめんなさい」容姿と演技を酷評された米女優、「過激衣装」写真での切り返しに称賛集まる

  • 3

    中国の最新鋭ステルス爆撃機H20は「恐れるに足らず」──米国防総省

  • 4

    今だからこそ観るべき? インバウンドで増えるK-POP…

  • 5

    未婚中高年男性の死亡率は、既婚男性の2.8倍も高い

  • 6

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた…

  • 7

    「誹謗中傷のビジネス化」に歯止めをかけた、北村紗…

  • 8

    「たった1日で1年分」の異常豪雨...「砂漠の地」ドバ…

  • 9

    「鳥山明ワールド」は永遠に...世界を魅了した漫画家…

  • 10

    心を穏やかに保つ禅の教え 「世界が尊敬する日本人100…

  • 1

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 2

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価」されていると言える理由

  • 3

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた「身体改造」の実態...出土した「遺骨」で初の発見

  • 4

    「世界中の全機が要注意」...ボーイング内部告発者の…

  • 5

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 6

    医学博士で管理栄養士『100年栄養』の著者が警鐘を鳴…

  • 7

    ハーバード大学で150年以上教えられる作文術「オレオ…

  • 8

    「たった1日で1年分」の異常豪雨...「砂漠の地」ドバ…

  • 9

    NewJeans日本デビュー目前に赤信号 所属事務所に親…

  • 10

    「誹謗中傷のビジネス化」に歯止めをかけた、北村紗…

  • 1

    人から褒められた時、どう返事してますか? ブッダが説いた「どんどん伸びる人の返し文句」

  • 2

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 3

    ロシアの迫撃砲RBU6000「スメルチ2」、爆発・炎上の瞬間映像をウクライナ軍が公開...ドネツク州で激戦続く

  • 4

    バルチック艦隊、自国の船をミサイル「誤爆」で撃沈…

  • 5

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 6

    88歳の現役医師が健康のために「絶対にしない3つのこ…

  • 7

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士…

  • 8

    ロシアが前線に投入した地上戦闘ロボットをウクライ…

  • 9

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 10

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中