ニュース速報

ビジネス

インタビュー:ギリシャ特別扱いせず=IMF専務理事

2017年02月14日(火)01時55分

 2月13日、IMFのラガルド専務理事がロイターのインタビューに応じた。写真はドバイで同日撮影(2017年 ロイター)

[ドバイ 13日 ロイター] - 国際通貨基金(IMF)のラガルド専務理事は13日、対ギリシャ支援協議で合意に向け最善を尽くしているが、基本原則を曲げてギリシャに特別な条件を提示することはできないとの立場を示した。ロイターのインタビューに応じた。

ユンケル欧州委員長は週末、IMFがギリシャ支援でどのような役割を果たすのか決定していないため、協議は「揺らいでいる」との認識を表明。ギリシャのチプラス首相は、IMFは卑怯であり、同国に新たな要求をつきつけていると批判した。

ラガルド専務理事はこうした批判に対し、IMFとして問題の解決に積極的に取り組んでいるとしながらも、「特定の国に特別の対応をするわけにはいかない」と指摘。「われわれは国際社会に資金を提供しており、すべての国に同じ原則を適用する必要がある」とした。

IMFはこれまで、ギリシャに所得税や年金制度で長期改革の実施を求める一方、公的債権者はギリシャ債務を軽減するため元本削減(ヘアカット)に応じる必要があるとの考えを示してきた。ヘアカットにはドイツなどが強く反対している。

だがラガルド専務理事は、低金利の延長など、債務負担の軽減に向けた欧州諸国の取り組みを評価し、ギリシャの債務軽減は「ヘアカットを必要としない枠組みにおいて実現できると確信している」と指摘。詳細には踏み込まなかったが、ヘアカットなしでもギリシャ債務の持続可能性は担保できるとの考えを示した。

ロイター
Copyright (C) 2017 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

トランプ氏、ウクライナ和平仲介撤退の可能性明言 進

ビジネス

トランプ氏が解任「検討中」とNEC委員長、強まるF

ワールド

イスラエル、ガザで40カ所空爆 少なくとも43人死

ワールド

ウクライナ、中国企業3社を制裁リストに追加 ミサイ
MAGAZINE
特集:トランプショック
特集:トランプショック
2025年4月22日号(4/15発売)

大規模関税発表の直後に90日間の猶予を宣言。世界経済を揺さぶるトランプの真意は?

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    しゃがんだ瞬間...「えっ全部見えてる?」ジムで遭遇した「透けレギンス」投稿にネット騒然
  • 2
    【クイズ】売上高が世界1位の「半導体ベンダー」はどこ? ついに首位交代!
  • 3
    【クイズ】世界で最も「半導体の工場」が多い国どこ? 1位は意外にも...!?
  • 4
    【渡航注意】今のアメリカでうっかり捕まれば、裁判…
  • 5
    今のアメリカは「文革期の中国」と同じ...中国人すら…
  • 6
    300マイル走破で足がこうなる...ウルトラランナーの…
  • 7
    「2つの顔」を持つ白色矮星を新たに発見!磁場が作る…
  • 8
    トランプ関税 90日後の世界──不透明な中でも見えてき…
  • 9
    米経済への悪影響も大きい「トランプ関税」...なぜ、…
  • 10
    トランプに弱腰の民主党で、怒れる若手が仕掛ける現…
  • 1
    間食はなぜ「ナッツ一択」なのか?...がん・心疾患・抜け毛の予防にも役立つ可能性【最新研究】
  • 2
    【クイズ】世界で最も「半導体の工場」が多い国どこ? 1位は意外にも...!?
  • 3
    【心が疲れたとき】メンタルが一瞬で “最強” になる「超短い一言」
  • 4
    あなたには「この印」ある? 特定の世代は「腕に同じ…
  • 5
    パニック発作の原因とは何か?...「あなたは病気では…
  • 6
    中国はアメリカとの貿易戦争に勝てない...理由はトラ…
  • 7
    北朝鮮兵の親たち、息子の「ロシア送り」を阻止する…
  • 8
    しゃがんだ瞬間...「えっ全部見えてる?」ジムで遭遇…
  • 9
    動揺を見せない習近平...貿易戦争の準備ができている…
  • 10
    【渡航注意】今のアメリカでうっかり捕まれば、裁判…
  • 1
    中国戦闘機が「ほぼ垂直に墜落」する衝撃の瞬間...大爆発する機体の「背後」に映っていたのは?
  • 2
    【話題の写真】高速列車で前席のカップルが「最悪の行為」に及ぶ...インド人男性の撮影した「衝撃写真」にネット震撼【画像】
  • 3
    「一夜にして死の川に」 ザンビアで、中国所有の鉱山ダムから有毒の水が流出...惨状伝える映像
  • 4
    「さようなら、テスラ...」オーナーが次々に「売り飛…
  • 5
    「今まで食べた中で1番おいしいステーキ...」ドジャ…
  • 6
    健康寿命を伸ばすカギは「人体最大の器官」にあった.…
  • 7
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い…
  • 8
    【心が疲れたとき】メンタルが一瞬で “最…
  • 9
    テスラの没落が止まらない...株価は暴落、業績も行き…
  • 10
    「低炭水化物ダイエット」で豆類はNG...体重が増えな…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中