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イタリア銀不良債権、ユーロ圏全体の3割相当=ECB
2016年11月30日(水)02時59分
11月29日、ECBによると、イタリアの銀行が抱える不良債権規模が、域内全体の3割を占める。写真はローマ中心部に掲揚されたEU旗。2007年3月撮影(2016年 ロイター/Tony Gentile)
[フランクフルト 29日 ロイター] - 欧州中央銀行(ECB)のデータ(6月末時点)から、イタリアの銀行が抱える不良債権の規模が域内大手行全体のおよそ3割を占めることが分かった。
ECBの監督下にあるユーロ圏大手124行が抱える不良債権は合計9900億ユーロ(1兆0500億ドル)。このうちイタリア銀大手14行の合計は2860億ユーロと、全体の約3割を占める。また伊銀が手掛ける融資のうち、10件に1件は貸し倒れとなる計算だ。
イタリアの銀行はこれまで、不良債権全体の44.6%に相当する額をすでに引き当てている。このカバレッジ比率は、同様に不良債権問題を抱えるキプロスやポルトガルなどよりも高い。だが改憲の是非を問う国民投票で政権が交代する事態となれば、財務基盤のぜい弱な伊銀は不良債権の処理に必要な資本を調達できないのではとの懸念がくすぶっている。
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