ニュース速報

ビジネス

米6月個人消費支出0.4%増、物価上昇は緩慢

2016年08月02日(火)23時38分

8月2日、6月の米個人消費支出は前月比0.4%増で、市場予想の0.3%増を上回った。写真は2013年11月、ロサンゼルスの買い物客を撮影(2016年 ロイター/Lucy Nicholson/File Photo)

[ワシントン 2日 ロイター] - 米商務省が2日発表した6月の個人消費支出は前月比0.4%増で、市場予想の0.3%増を上回った。幅広い項目が増加し、第2・四半期を底堅く終えた。個人消費が勢いを維持することを示唆した。

個人消費は5月も0.4%増加していた。

消費支出は国内総生産(GDP)の3分の2以上を占める。

6月のインフレ調整後の消費支出は前月比0.3%増だった。5月は0.2%増だった。

6月の数値は先週発表された第2・四半期のGDP統計に組み込まれている。GDP統計によると第2・四半期の個人消費は年率で4.2%増加し、約2年ぶりの大幅なプラスとなった。第2・四半期のGDPは前期比1.2%増で、押し上げ要因の大半を個人消費が占めた。

第2・四半期の個人消費のペースは続かないとみられるが、雇用市場の引き締まりに伴う賃金の増加や住宅・株式の値上がりを背景にエコノミストらは底堅さは維持されるとの見方を示している。

6月の消費支出は非耐久財が0.7%増加し、全体水準を押し上げた。サービスは0.5%増。一方、自動車などの耐久財は0.3%減だった。

物価圧力は弱かった。6月の個人消費支出(PCE)物価指数は、変動の大きい食品とエネルギーを除いたコア指数が0.1%上昇にとどまった。5月は0.2%上昇だった。

6月のコアPCEは前年同月比で1.6%上昇。3月以来同じ伸び率が続いている。FRBは物価の目安とするコアPCEの前年同月比は、目標の2%を下回って推移している。

同時に発表された6月の個人所得は0.2%増にとどまった。5月も0.2%増だった。賃金・給与は0.3%増。5月は0.2%増加していた。消費が所得を上回ったことを反映し、貯蓄は7320億ドルと、昨年3月以来の低水準になった。

ロイター
Copyright (C) 2016 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

米国はナショナリスト的政策で物価高止まりへ=ブラッ

ワールド

EU財務相、防衛力強化資金の調達方法巡る協議開始

ワールド

サウジ皇太子、米国務長官と地域・国際情勢について協

ビジネス

日産きょう取締役会、内田社長の交代協議 役員2割削
MAGAZINE
特集:日本人が知らない 世界の考古学ニュース33
特集:日本人が知らない 世界の考古学ニュース33
2025年3月18日号(3/11発売)

3Dマッピング、レーダー探査......新しい技術が人類の深部を見せてくれる時代が来た

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    【クイズ】アメリカを貿易赤字にしている国...1位は中国、2位はメキシコ、意外な3位は?
  • 2
    うなり声をあげ、牙をむいて威嚇する犬...その「相手」を知ってネット爆笑
  • 3
    テスラ失墜...再販価値暴落、下取り拒否...もはやステータスではなく「負債」?
  • 4
    ラオスで熱気球が「着陸に失敗」して木に衝突...絶望…
  • 5
    「中国の接触、米国の標的を避けたい」海運業界で「…
  • 6
    テスラ離れが急加速...世界中のオーナーが「見限る」…
  • 7
    「テスラ時代」の崩壊...欧州でシェア壊滅、アジアで…
  • 8
    鳥類の肺に高濃度のマイクロプラスチック検出...ヒト…
  • 9
    「汚すぎる」...アカデミー賞の会場で「噛んでいたガ…
  • 10
    スイスで「駅弁」が完売! 欧州で日常になった日本食、…
  • 1
    「テスラ時代」の崩壊...欧州でシェア壊滅、アジアでも販売不振の納得理由
  • 2
    テスラ失墜...再販価値暴落、下取り拒否...もはやステータスではなく「負債」?
  • 3
    メーガン妃が「菓子袋を詰め替える」衝撃映像が話題に...「まさに庶民のマーサ・スチュアート!」
  • 4
    テスラ離れが急加速...世界中のオーナーが「見限る」…
  • 5
    アメリカで牛肉さらに値上がりか...原因はトランプ政…
  • 6
    イーロン・マスクの急所を突け!最大ダメージを与え…
  • 7
    「これがロシア人への復讐だ...」ウクライナ軍がHIMA…
  • 8
    「コメが消えた」の大間違い...「買い占め」ではない…
  • 9
    うなり声をあげ、牙をむいて威嚇する犬...その「相手…
  • 10
    「浅い」主張ばかり...伊藤詩織の映画『Black Box Di…
  • 1
    テスラ離れが急加速...世界中のオーナーが「見限る」ワケ
  • 2
    「テスラ時代」の崩壊...欧州でシェア壊滅、アジアでも販売不振の納得理由
  • 3
    口から入ったマイクロプラスチックの行く先は「脳」だった?...高濃度で含まれる「食べ物」に注意【最新研究】
  • 4
    テスラ失墜...再販価値暴落、下取り拒否...もはやス…
  • 5
    「健康寿命」を延ばすのは「少食」と「皮下脂肪」だ…
  • 6
    がん細胞が正常に戻る「分子スイッチ」が発見される…
  • 7
    戦場に「北朝鮮兵はもういない」とロシア国営テレビ.…
  • 8
    人気も販売台数も凋落...クールなEVテスラ「オワコン…
  • 9
    細胞を若返らせるカギが発見される...日本の研究チー…
  • 10
    メーガン妃が「菓子袋を詰め替える」衝撃映像が話題…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中