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ECBの低金利、ぜい弱な欧州銀の足かせに=メルケル独首相
4月27日、メルケル独首相は、ECBの超低金利政策はぜい弱な欧州の銀行の問題を悪化させる恐れがあると語った。写真は27日、デュッセルドルフで講演するメルケル首相(2016年 ロイター/Wolfgang Rattay)
[デュッセルドルフ(ドイツ) 27日 ロイター] - メルケル独首相は27日、欧州中央銀行(ECB)の超低金利政策はすでにぜい弱な欧州の銀行の問題を悪化させる恐れがあるとの認識を示した。
デュッセルドルフで開催された貯蓄銀行関連のイベントで述べた。
首相は「リスクは高止まりしている。欧州にはなお弱すぎる銀行が多く存在しており、低金利は向こう数年でこの問題を一段と悪化させる」と指摘した。
一方で、政治家は成長押し上げや民間投資の促進に向け、構造改革を一層推進する必要があるとし、そうすれば、中銀はより引き締め方向の金融政策へと向かう余地が生まれるとした。
その上で「ECBを含め、中銀は独立しており、政治家は成長支援に注力すべき」とした。
首相は先週、ドイツの政治家によるECB批判は中銀の独立性への介入には当たらないとして、正当との立場を示している。
首相はまた、欧州の銀行監督一元化は総じて奏功しているが、透明性や効率的な意思決定構造の面で、改善の余地があるとの認識を示した。